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⑵『上雨(じょうう)』
⑵『上雨』
㈠
発光としての、光の存在は、我々に何を寄与してくれるだろうか。そんな、光のある晴れの日にも、雨は降ることがある。日照り雨、と言うが、この時の雨が、どういった特徴を持つか、ということよりは、その雨に何を願うかということのほうが、重要であろう。
㈡
つまり、日照り雨も、上雨出会ってもらいたいのである。事の行く末を、美しく彩るような、適切な雨であってくれと、願う所作が、上雨を、より一層、人間の精神の救抜に酷似して、世界中に広がってもらいたいのであwって、詳細などはない。
㈢
上雨が我々の土地を満たす時、歓喜は訪れる。いずれ死に絶えた俺の人生が終わる時も、丁度窓の外に、上雨があったなら、これ以上ない幸いだと、思って止まない。うるおい、この、何もかもを奇跡の根源にする、上雨には、街も感謝しているだろう。