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神童による野球部再興  作者: 芹沢翔太
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いざ初陣へ!

 翌日から、決めたポジションを発表してシートノックをしたり、打順を意識してバッティングをしたり、実践を意識した練習を続けてきた。

 メニューは石村さんと相談して二人で決めている。自分がメニューを作ってもいいかは一応先輩たちにも確認したが、皆了承してくれたので、心おきなくメニューを組めている。

 人数が少ないので何かと大変ではあるが、チーム力の高まりは感じる。

 チームとしての初試合は明日に迫った。今なら城西相手でも十分戦えるだろう。


 一つ心配といえば、投手のことだ。

 下山は1年にしてはいい球を投げるが、やはりまだまだ足りない部分が多い。

 コントロールはいいし球速もなかなか出ている。スライダーの精度もそこそこだが、スタミナがないことと、球威があまりない。これで城西相手に抑えられるかどうか。

 柴崎さんも投手としてそこまで優秀というほどではないが、コントロールはよく、ツーシームを投げる、ことができ、投球術もうまい。だが、変化球がそれ以外ほとんど投げられない。

 今は二人で何とかしのげるように、捕手である俺が何とかしなくては。


 試合前ということで、少し早めに練習を切り上げる。


 「よし、とりあえず、今日までよく頑張った!今は前とは見違えるほどいい野球ができている!これなら明日だって勝てるぞ!気合を入れて臨もう!」


 石村さんがそう言うと、皆気合が入った様子で励ましあっている。


 「そうだ、明日はいつもと同じく先生がいないから俺が監督をする。ただ、俺だけでは至らないだろうから、神谷は補佐を頼む」


 「監督の補佐ですか・・・わかりました」


 「よし、じゃあ明日はチームの初陣だ!頑張るぞ!!」


 オオー!っと部員が気合を入れて叫ぶ。

 明日、絶対勝とう。




 翌日、城西中に現地集合する。城西の選手はグラウンドの準備をしているようだ。・・・しかし、立派なグラウンドだ。

 

 「よし、全員揃ったな。じゃあ行くぞ」


 全員でグラウンドと相手に礼をして、グラウンドに入る。

 城西の選手の近くを通り、礼をすると、ダルそうに礼を返してくる。

 あまりいい感じはしない。


 3塁側のベンチに着くと、相手の監督が待っていた。


 「どうも、今日はよろしく。・・・おお、神谷君久しぶりじゃないか。本当にこの中学に入っていたんだねぇ。ぜひうちに入ってほしかったんだが・・・」


 城西の監督がわざとらしく言う。


 「まあ今日はうちの野球を見てくれ。そのあとでも、考え直してくれたって遅くはないからね」


 そう言って笑いながら近くの小屋に入っていった。


 「・・・なんか嫌な感じがしたなー」


 他のみんなもそう感じていたようだ。


 「まあとりあえず準備しよう。ちょっと俺は向こうの監督に改めて挨拶してくるから、あとは柴崎、頼んだぞ」


 そう言って石村さんは城西の監督のもとに向かって行った。


 「じゃあ、道具を出して、アップを始めるぞ」


 柴崎さんが指示を出し、準備を始める。


 

 アップが終わると、石村さんが帰ってきた。


 「いやー参った参った。嫌味ばっかり言われたよ。よっぽど神谷をとられたのが悔しいんだろうな」


 困ったように笑って、石村さんもアップを始める。

 相手チームは軽くノックを始めている。


 「よし、俺たちも急ごう」


 そうして両チーム準備が終わり、いよいよ試合が始まる。

 ベンチ前で試合前の円陣を組む。


 「・・・オーダーは今の通りだ。さあチームの初陣だ。この試合、絶対勝つぞ!」


 オオー!っと気合を入れる。

 そして、整列をして、相手と向かい合う。


 「ただいまから、先攻、神山中学。後攻、城西中学の試合を始めます。両チーム、礼!」


 お願いします!という声で、チームの初試合が始まった。


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