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神童による野球部再興  作者: 芹沢翔太
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神山春の陣

一回戦に勝った神山中は、勢いに乗り翌日の二回戦も8対1の7回コールドで圧勝し、三回戦に駒を進めた。

そしてさらに翌日、中学校での大会は平日には行われないため、今日から五日間は試合がない。それまでに天道中の対策をしなければ。


放課後になり、部室に皆で集まると、ミーティングを開始した。今日は俺が主導のミーティングだ。


「全員集まりましたね。それじゃあミーティングを始めます」


前に出てそういうと、皆もこちらを向いて話を聞く姿勢をとる。


「まずこの二試合の反省からですね。じゃあ自分から感じたことを少し上げていきたいと思います。

じゃあ攻撃から。この二試合は皆しっかり打てていたと思います。これまで練習してきたことをしっかり活かせているという印象でした」


そう言うと、皆もホッとしたような表情をしていた。


「ただ、もう少し繋げることができたと思います。何も考えず当てて併殺だったりフライだったり、そういう意味のない打席はあってはいけません。全ての打席で何か意味のあることをしなければ、天道中には到底敵わないでしょう」


何人かは渋い顔をしている。この前の試合でそういった意味のない打撃をしてしまった人達だ。


「じゃあ、意味のある打席ってどうするのがベストなんだ?」


その中から後藤さんがそう聞いてくる。


「例えば無死一二塁で何も考えず内野フライを打つか、考えて右方向に強い打球を打つように意識するかでだいぶ変わります。個人的には結果よりも考えたかどうかが重要だと思っています」


「でも強いゴロを打ってもゲッツーになることも多いじゃないか。俺にはその辺がよくわからないんだよ」


「それこそ何も考えれていないんです。相手の守備シフトや投手の投球傾向、カウントによって自分のやるべき打撃を少しずつ更新していくことが大事です。これをする、と決めつけるだけではダメなんですよ」


「そうか・・・分かった、頑張ってみるよ」


そうして後藤さんは折れたが、正直あまり分かっていないようだ。


「守備に関してはあまり問題は無いと思います。連携があまり取れていないところがあったので、そこを重点的に確認するくらいですかね。具体的に言えば外野からの中継ですね」


そう言われて外野組は了解した、という感じに頷く。


「で、天道中の対策なんですが、守備はあまり変えるようなことは無いでしょう。継投が多くなるのでポジションがコロコロ変わるところは注意点ですね

攻撃に関しては、今の打線で長打が打てるのは俺と西郷くらいでしょう。それ以外の皆さんはなるべく単打を意識して打つようにお願いします。ランナーが出たら一点を確実に取りに行く。基本ですが、これを最低限意識していきましょう!」


その後も石村さんの話や内外野での連携の話などが出たが、基本は同じだった。

天道の野球に飲まれないようにする。これが一番か。

今のうちの実力なら、天道にだって良い試合ができるだろう。でも、みんなはそう思っていない。自信さえつけばなんとかなりそうなんだが・・・。


そうして五日間課題としてあげられた部分の向上に努めて練習に明け暮れる。

そして、試合当日になる。

第一試合のため、朝早くに球場に入り、アップを済ませる。その間、天道中も同じくアップをしていたが、やはり迫力が違った。

皆はやはり萎縮しているようだった。


キャッチボールやノックも済ませてベンチに下がる。そして、相手のノックを見ている。

迫力は凄い。しかし、プレイはめちゃくちゃ上手いかと言われるとそこまでではない。

皆もそこに気づき、あれ、意外と同レベルかも、などとも言っていた。まあそれくらい思っていて良いだろう。


相手のノックも終わり、試合前の円陣を組む。


「いいか、相手はあの天道中。相当手強い相手だ。しかし、俺たちもかなり強くなった!天道にも負けないほどに!だから勝てる、絶対勝つぞ!」


石村さんがそう言うと、みんなも気合が入ったようだ。

ベンチ前に整列し、ホーム前に駆ける。

相手と向かい合う。大柄な選手がやはり多い。


「只今より、先攻、天道中学校対後攻、神山中学校の試合を始めます。両チーム、礼!」


お願いします!と声が上がる。

相手は優勝候補筆頭。だが勝つのは俺たちだ!

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