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神童による野球部再興  作者: 芹沢翔太
14/36

待ちに待った初試合 VS城西 (7)

 5回の裏、バッターは7番からだ。

 前の回は打ち込まれていたが、下山の球に特に変化はないように見えた。


 「下山、大丈夫か?痛いところとかはないか?」


 念のため聞いておく。

 

 「え?ああ大丈夫だよ問題ない。それとも俺のボール駄目だったか?」


 「いや、良いボールだったよ」


 「じゃあ大丈夫だよ。抑えて見せるさ」


 そう元気そうに言った。これなら大丈夫だろう。


 さあ、まずはこのバッターを抑えなければ。

 今は何を絞っているのかいまいち不透明だ。

 1球目、とりあえずストレートを外す。反応なし。

 2球目、スライダーを外に外す。ボールだが、相手のバットが出かかっていた。少なくともこのバッターは変化球待ちのようだ。

 3球目、ストレートを内角に入れる。ストライク。反応はない。

 4球目もストレートを要求する。今度は外で、ストライク。少し反応したようだが、振ってはこなかった。

 5球目は内角にカーブを少しボール気味に入れる。バットが出た。ややつまり気味にボールを打ち、外野にふらふらと飛んでいく。

 センター前に落ちるか?というような当たりだが、柴崎さんが素早く前に出て、スライディングキャッチして見せた。これで1アウト。

 

 続く8番にもストレート攻めでいく。こちらも全然手を出して来ない。

 1ボール2ストライクで4球目、ストレートを外に要求すると、バットは振ってきたが、当たらずに空振り、三振だ。2アウト。

 

 続く9番には初球ストレートを投げる。すると、初球打ちでショートに打球が転がった。

 平凡な打球を後藤さんがさばき、三者凡退となった。


 「ナイスピッチング!」


 皆が声を下山にかける。下山もうれしそうにそれに応える。流れがいい。

 そして、6回の表が始まる。

 

 先頭は宇野からだったが、相手に手も足も出ない様子で三振。

 続く佐田も粘りはしたが結局三振に取られてしまった。

 

 そして、1番に帰ってきて、柴崎さんが打席に入る。

 ストライク先行だったが、それをファールで粘り続けている。

 そして10球目で粘り勝ち、四球を選んだ。


 続いて2番の増田が打席に入る。

 ピッチャーがセットに入り、動作に移ると、1塁の柴崎さんが走った。

 キャッチャーが慌てて2塁に投げたが、スタートが良く、余裕のセーフだった。これでチャンス拡大だ。

 しかし、ランナーが得点圏に行ったことでピッチャーに火がついたようだ。

 増田さんを圧倒する勢いで三振に取る。

 

 点は入らなかったか。だが、点差はまだあるんだ。慌てずにしっかり守りぬいていこう。

 そうして6回裏に入った。

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