78 夢を破壊する力
魔法アカデミーにまつわる事件が一応の解決を見て、俺たちは迎えに来たヘリに乗り込んで富士へと向かう。その機内では・・・・・・
「なんだか増えていないか?」
こちらに来た時よりも明らかに乗員が増えている。迷彩色の戦闘服に混じって私服姿の女子が多数このヘリの後方の座席に妹と一緒に乗り込んでいるぞ。
「兄ちゃん、この子達は私が鍛えたおかげでそこそこの戦闘力を持っているから、特殊能力者部隊にスカウトしたんだよ!」
「なんだ、そうなのか」
俺は妹の返事に納得してこの話題を打ち切った。ちなみに魔法アカデミーの裏庭に倒れていた中にも魔力を持っている子が大勢いたらしいが、彼女たちの魔力はカレンが消し去って一般人に戻したそうだ。一度洗脳に掛かってしまった人物を国防軍に入れるのは少々問題があるし、そんな人物が魔力を持ったまま野放しになっているのは更に問題だからな。
魔法アカデミーの内部は俺たちがスキルまで使用して徹底的に調査したけど、不審な人物や魔法の痕跡は見当たらなかった。妹とフィオに案内されて妖魔を討伐していたという廃病院にも行ってみたけど、一番上のフロアーの一室に魔石と魔法陣が設置してあって、そこから例の4つ足のゴブリンみたいなレッサーデーモンが生み出される仕組みになっていた。明らかに誰かの手によってここに設置された物でもちろん破壊しておいたけど、この仕組みを見てチェリークラッシャーのメンバーは自分たちが魔法アカデミーによって魔法少女として養殖されていたんだと気が付いたみたいだな。
他の教団施設には司令官さん率いる陰陽師部隊を中心にこれからガサ入れを行うそうで、そのまま迎えに来た車両に乗り込んで去っていった。あの人が先頭に立つからには、相当手荒いガサ入れが行われるんだろうな。それよりも車両に乗り込む直前に『私が防衛省に一足先に報告を済ませるから、正式な報告書はお前とフィオ特士が副官に事細かに報告して書類を本省に提出してくれ』と言われてしまったよ。書類を作成するのが面倒で、任務を口実にして副官さんに事務仕事を押し付けようという魂胆があからさま過ぎるぞ! 副官さんが頭を抱える光景が目に浮かんでくるな。いや、もしかしたらいつものことだから平然と仕事を開始するかもしれないぞ。何しろあの司令官のことだから、周囲もこのくらいの事態は慣れているだろうし。
現在ヘリには司令たちを除いた特殊能力者部隊が搭乗している。ああ、そうだ! 今回美鈴は駐屯地の留守番を仰せ付かって富士に残っている。何しろあそこにはリディア姉妹がいるし、魔法を用いた武器のプロトタイプや設計図が多数置いてあるから、侵入を企てる者がいないとも限らないんだ。いつもは大体司令官さんが留守番しているが、今回は直々の出撃になったため、能力と判断力では申し分がない美鈴が代わって留守番になった訳だ。アイシャたちも美鈴と一緒に今回は留守番をしているんだ。いくら『全力出撃』とはいっても駐屯地を空っぽにはできないしな。というか、ただ単に司令官さんが自分の趣味で現場に出向きたかったんだろう。
ヘリの中は妹の親衛隊を名乗る女の子たちが物珍しい様子でずいぶん盛り上がっているな。もし入隊が認められたらこれから何度も搭乗するから早く慣れてほしいな。
「ボス、部隊はいつもこのヘリに乗って出撃するんですか? なんだか実用一辺倒の硬質な雰囲気に囲まれているだけで気持ちが高ぶってきますぜ!」
「ボス、私たちはパワーアップしましたからぜひとも武器のバージョンアップを検討してください!」
「ボス、駐屯地に着いたら早速訓練開始ですか? 広い場所で思いっきり力を試したいです!」
「あーもう! うるさいなー! 全部駐屯地に着いてから話を聞くから、ヘリの中では静かにしているんだよ!」
「「「「「サー、イエッサー!」」」」」
おい、妹よ! 全員が当然のような顔をしてお前を『ボス』と呼んでいるぞ! お前は訓練生の立場でいつから上官になったんだ? 親衛隊と聞いて嫌な予感がしていたけど、すっかりお前の個人的な軍団が出来上がっているじゃないか! それからスナック菓子を食べるのに忙しいという理由でボスの権力を振りかざして彼女たちに静寂を強制するのは理不尽すぎるぞ! 今は遠足のバスの車中でおやつの時間じゃないからな!
それからこの子たちはあまりにもお前に影響されすぎてはいないか? なんだか全員思いっきり思考がお前が立っている方向を向いているぞ! きっと世間を知らない純真な子達だったんだろうな。それが俺の妹の洗脳によって、果てしない荒野を進むが如きの脳筋の世界に誘われてしまったんだろう。彼女たちを心の底から不憫だとは思うが、俺にできるのはせめてもの冥福を祈ることだけだ。普通の女子としての生き方を葬り去って修羅の道を選んだからには、もう2度と後戻りはできないぞ。
とまあこんな具合にヘリは無事に駐屯地へ着陸する。留守を預かる副官さんと美鈴が出迎えに出ているぞ。無事に魔法テロを鎮圧したから副官さんの表情は実ににこやかだな。でもその笑顔は長続きしなかった。
「この女の子たちは誰かな?」
俺に向かって副官さんが問い掛けてくるよ。そんなに何もかも俺が責任を取らないといけないのか? 俺だってヘリが離陸してから彼女たちの存在に気が付いたんだぞ!
「副官ちゃん! この子達は私が鍛えた子たちだよ! 魔法も少しは使えるからスカウトしてきたんだよ。5人掛かりで地下通路の子鬼くらいなら倒せるんじゃないかな」
「6人いるようだが」
「「「「「えっ!」」」」」
確かに人数を数えてみると副官さんの指摘どおりに6人いるよな。きっとさも当たり前のような表情で一緒にいたから、駐屯地に到着するまでその存在をスルーされていたんだな。
うん? 待てよ! この子はなんだか見覚えがある顔だぞ!
「なんで明日香ちゃんまで一緒に来ているのかしら?」
「えへへへ、なんとなく流れで付いて来ちゃいました」
フィオがその子の名前を呼んでようやく思い出したよ。時々妹が家に連れて来ていた同じクラスの友達の明日香ちゃんじゃないか! うん、この子なら神が与えたもうた天然振りを発揮して俺たちと一緒に付いて来たって不思議でもなんともないぞ。なにしろ中学生の頃から妹の仲良しだ、そんじょそこいらの神経で妹の友達が務まるはずがない! 俺は兄としてそれだけは断言しておく!
「困ったね、入隊の候補者はともかくとして部外者を駐屯地に入れる訳にはいかないんだよ」
副官さんが眉間に皺を寄らせているぞ。さすがに俺もフォローのしようがないな。『入隊希望者に紛れて付いて来ちゃいました』なんて、きっとこの部隊創設以来の椿事だろうな。それを成し遂げた明日香ちゃんにはこのスルトを仕留めた破壊神すらも脱帽するよ。
「副官、私から申し上げてよろしいでしょうか。明日香ちゃんは今回の事件の一部始終を私と一緒に目撃しました。色々と不味い場面も目撃していますので、口止めを兼ねた事情説明の必要があると具申いたします」
さすがはフィオだな、ナイスフォローだ! いよっ、この大賢者! 副官さんの表情が止むを得ないという苦々しいものに変化しているよ。
でも明日香ちゃんは悪気はなくてもウッカリ何でもしゃべっちゃう子だから、念入りに口止めをしておく必要があるのはれっきとした事実だ。過去にはこの子の口の軽さが災いして、俺が『軍オタ』だという事実が妹たちの学年に広まってしまったという苦い歴史がある。後輩女子の間には『さくらちゃんのお兄さんはオタクだ!』という誤った噂に変化して、以来彼女たちから変な目で見られる日が続いたんだ。
「そのような事情があるのなら仕方がないな。事情説明が終了したら速やかに帰宅してもらうようにしてくれたまえ」
「了解しました。本人が納得するまでこちらで事情を説明させていただきます」
「うむ、それで良いだろう」
フィオの提案を副官さんが了承したおかげで、明日香ちゃんは事情説明が終了するまでの間駐屯地への滞在を許可された。さすがに気まずそうな顔で目が泳ぎ掛けていた明日香ちゃんの表情がパッと明るくなる。ポジティブと言ったら聞こえが良いが、要はただのお調子者だ。家に遊びに来た時も大体こんな調子だったからな。ただ単に輪を掛けて調子がいい妹の陰に隠れていただけだ。
「それから副官、司令からの伝言があります。『自分とフィオ特士から今回の一件に関して事情を聴取して報告書を本省に提出せよ』とのことです」
「その肝心の司令はどこに行っているのかね?」
「一足先に本省に出向いて口頭で報告を行ってから、今回の件で裏側から糸を引いていた教団の関連施設にガサ入れをするそうです」
「本当にあの人は・・・・・・ 仕方がないから楢崎訓練生とフィオ特士は私についてきてくれ」
司令官さんの丸投げの件を耳にした副官さんの反応は、『深いため息』というのが正解だったな。どうやら色々と諦めの境地に達しているのかもしれない。なんだか全てを達観したような目で間近に聳える富士山の雄大な景色を見つめているよ。その表情があまりに気の毒なので、できるだけ協力しようと決心する俺だった。
秋の夕暮れは早い。午後の6時が近付くと外は夕闇に包まれる。妹は夕食の前に天狐を連れ出しに地下通路の奥に出掛けている。久しぶりに戻ってきた妹の顔を見て天狐は尻尾を振って大喜びをしているだろう。留守にしている間俺が祠に稲荷ずしの差し入れを持っていくと、『今日も我が主殿はお姿を見せてくださらんか』と呟きながら相当へこんでいたからな。
食堂で全員揃って妹を待っていると、ピカピカの表情の天狐を引き連れて妹が登場したよ。天狐のやつは俺が祠に顔を出した時は薄汚れた袴を穿いていたのに、今は上下とも真っ白な装いに身を改めている。どれだけ妹が好きなんだよ! 飼い犬根性丸出しだな。
それはそうとして天狐の存在を知らない軍団たちと明日香ちゃんは騒然となっている。
「ボ、ボス! まさかそのお方はボスの年上の彼氏でしょうか?」
「まさかのさくらちゃんについに春が来たの?! 私はさくらちゃんにさえも先を越されたの!」
「みんなは一体何を大騒ぎしているのかな? こいつは私のペットのポチだよ。こう見えてもキツネの大妖怪でこの前なんか侵入して来た吸血鬼を丸ごと食べちゃったんだよ!」
妹よ、なんでお前はそうやって刺激の強い話をこれから入隊しようという人間に聞かせるのかな? 6人揃ってドン引きしているじゃないか! 全員揃って『食べちゃったんですか?!』的な表情を浮かべているぞ! それから明日香ちゃん、安心するんだ! 俺の妹に春が来るのはまだまだ遠い将来の話だからな。
それにしてもこの部隊の常識というものは一般社会とは相当に懸け離れているんだとつくづく思い知らされるな。大妖怪をペットで飼っている家庭なんか通常は有り得ないと思う。それがこの部隊の中では当然のように受け止められているんだから、世間とは相当ズレているんだと考えないといけないよな。その中でも飛び抜けてズレているのが俺の妹なんだけど。これは兄としていつかきちんと理解させなければならないと痛切に感じている。特に一般常識というものをもっと真剣に身に着けるように取り組ませる必要を切に感じている。
天狐の騒動が一段落したところで全員で食事が始まる。久しぶりに食堂のキツネうどんを見つめる天狐の目がウットリを通り越して怪げに輝いているぞ。しばらく祠で我慢する生活だったから、どうやら禁断症状が現れているようだ。その隣では妹が猛烈な勢いでトレーを重ねている。うん、久しぶりに見る日常の食事風景だな。軍団たちも揃って行儀よく食事をしているな。そんなところに・・・・・・
「さくらちゃんのお兄さん、西川先輩、挨拶が遅れましたが私のことを覚えていますか?」
「ああ、しょちゅう家に遊びに来ていた明日香ちゃんだよな」
「2回くらいあなたと一緒に学校に登校したかしら?」
「覚えていてもらって嬉しいです! 3人揃って急に退学したからとっても寂しかったんですよ。まさか3人とも国防軍に入っているとは思いませんでした」
「色々と事情があったんだよ」
「私たちがここにいるのは秘密にしてね」
「はい、わかりました」
こうして話していると明るくて素直な女の子だけど俺は絶対に油断はしないぞ! 明日香ちゃんは必ずやらかす子だ。妹の陰に隠れているから目立たないが、一般的な基準でいえば相当のやらかしを平然とやってのけるから注意するに越したことはない。特に駐屯地の中は危険な武器類がこれでもかというくらいに保管してあるから目を離すのは厳禁だ。
「あの、国防軍って中にいる人から見てどんな所ですか?」
「そうだな、一口には言い表しにくいけど忙しいし結構厳しい所だな。それに自分の目で見ただろうけど、任務には危険が付きまとう」
「そうよ、時には血を見ないと解決できない場面があるから精神的にも大変よ」
美鈴さん、お言葉ですがついこの前、ニッコリしながらバンパイアを燃やしていたそうですね。フィオから聞きましたよ! 大魔王の本性とは正反対の常識論を振りかざしてはいけないと思います。でも美鈴の言葉に明日香ちゃんはなぜか大きく頷いているな。何を考えているんだろう?
「そうなんですか、私は国防軍に入って上手くやっていけるかな?」
おや? 明日香ちゃん、君は単に事情説明でここに滞在を許されているんだよね。いつから君が入隊する話に変化したのかな? このように自分に都合が良いように記憶を書き換える子だから、油断も隙もありゃしないんだ!
「明日香ちゃん、君は事情説明のためにしばらくここに滞在するだけだから」
「はい、でもそれは表向きで実は体験入隊なんですよね! 私はフィオさんに色々と魔法の知識を教えてもらって近いうちに魔法が使える予定ですから」
フィオよ! 君は一体何ということをしてくれたのかね? この思い込みの激しい子に魔法の手解きをしただと! そんなことを教えたりしたらこの明日香ちゃんは絶対にその気になってしまうに決まっているだろう!
「そうなの! 明日香ちゃんも魔法使いを目指しているのね。魔法というのはこんな感じで使うのよ」
美鈴が先輩風を吹かせて手の平から周囲を照らす光のオーブを作り出す。ただの光が淡く周りを照らすだけの生活魔法の1つだ。
「わあー! 凄いです! 西川先輩も魔法使いだったんですね!」
「うーん、厳密に言うと魔法使いの範疇ではないような気がするけど、実際にこうして魔法は使えるわ」
明日香ちゃんが美鈴を見る目はこれ以上ない程にキラッキラに輝いている。間近にいる魔法が使えるお姉様に憧れる女の子の目だな。でも気を付けるんだぞ、そこに座っているのは一目その姿を見るだけで笑っている子も無条件で泣き出す大魔王様だからな。現にいまだにナディアは美鈴に近寄ろうともしないんだぞ。
「とっても素敵な光り方をしていますね。これが魔法で作られている光なんですね。西川先輩ちょっと触ってもいいですか?」
「ええ、でも手を触れても何の感触もないわよ。ただの光ですからね」
美鈴の許可を得て明日香ちゃんは恐る恐る光のオーブに手を伸ばす。きっと魔法に対する興味が強いから目の前にある光に自分の手で触れてみたいんだろうな。そして明日香ちゃんの手がオーブに届くか届かないかというその瞬間・・・・・・
「なんだ?」
「あれ? 消えちゃいましたよ」
「おかしいわね? 人の手が触れたくらいで私の魔法が消えるはずないんだけど」
その光景を目撃した3人で首を捻っている。美鈴が作り出した光のオーブが明日香ちゃんの手が触れた瞬間姿を消してしまったのだ。仮にも大魔王が作り出した光がそんな簡単に消え去るはずがない。
「明日香ちゃん、ちょっと気になるからもう一度同じことをしてもらえるかしら」
「はい、西川先輩」
この不思議な事象に対して明日香ちゃんが困ったような表情で返事をしている。目の前に浮かんでいたオーブが消えてしまったという事実に彼女も相当戸惑っているようだな。
「はい、この光にもう一度触れてみてね」
「わかりました」
明日香ちゃんがさっきと同じように手を伸ばすと、美鈴が用意した光のオーブは全く同じように姿を掻き消した。俺には何が起こったのかよくわからないが、美鈴の目がとんでもない発見をしたような輝きを帯びている。今起こった現象を事細かく解析したんだろうな。
「大変な出来事よ! 明日香ちゃんが触れたら魔力そのものが消えてしまったわ!」
「魔力が消える? そんなことが可能なのか?」
「原理は不明ね。なぜこんなことが明日香ちゃんに可能なのかはもっと詳しく調べないとわからないわ。もしかしたらこれは明日香ちゃんが持っているスキルとか特殊能力に属するかもしれないわね」
「ということは明日香ちゃんは超能力者か何かに当たるのか?」
「その解答が一番近いかもしれないわ。いずれにしても明日香ちゃんは魔力そのものを消してしまう力を持っているかもしれないということね」
俺と美鈴が話を進めている最中、明日香ちゃんは完全に置き去りにされていた。何が起きているのか全く理解不能という表情で口を開いて俺たちを見ているだけだ。しばらく俺たちの遣り取りを聞いていた明日香ちゃんは、『魔力を消し去る』だの『超能力』だのというフレーズを耳にしてようやく再起動を果たす。
「あの・・・・・・ 私は魔力を消してしまうんですか?」
「まだきちんと調べた訳ではないから断定はできないけど、その可能性はかなり高いわね」
「私は魔法少女になりたいんですけど」
「魔力を消してしまう人には魔法少女は無理でしょうね」
「ええーーー! 私は魔法少女にはなれないんですか!」
「あなたの力は恐らく魔法少女なんてレベルのチャチな物じゃないでしょうね。何しろ魔力を消してしまうのよ。魔法を使う者に対する最強の切り札をあなたは持っているの」
「それでも魔法少女になりたいですぅ」
これは驚いたな。明日香ちゃんは実はとんでもない能力者だという可能性があるんだな。どこかの学園都市にいる『イマジ○ブレーカー』の人みたいだな。俺が新潟で対決した中華大陸連合の帰還者・ファーストは正反対の特性を持った魔力で俺の魔力を中和していた。魔力に依存して戦う者にとっては、魔力が役立たない状況というのは非常に苦しいんだと知っている。明日香ちゃん、君は絶対に魔法少女にはなれないけど、もしかしたらとんでもない可能性を秘めているかもしれないぞ。
「西川先輩、この変な力を捨てられませんか? どうしても魔法少女になりたいんです!」
「無理でしょうね、その力はきっと魔力よりも貴重だから大事にしなさい」
「そんな・・・・・・ 夢が・・・・・・ 私の魔法少女の夢が・・・・・・」
凄い力を持っているかもしれないけど、それが邪魔をして念願の魔法少女にはなれないと知った明日香ちゃんのガックリとした呟きだけがその場に残されるのだった。
どさくさで駐屯地に紛れ込んだ明日香ちゃんに驚くべき能力が・・・・・・ 次回はこのお話の続きと、後半はちょっと別の話題になる予定です。世界戦争というタイトルにも拘らず、最近戦争の話がご無沙汰なんで、そっち方面の話題をお送りする予定です。
投稿は週末を予定しています。土日の連続投稿を目指して今から準備をしていますので応援してください!




