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195 新宿大騒動 前編

潜入を図る、中華大陸連合の帰還者は……

 1週間後……


 シンガポールを出港したファイブオーシャン5号は、横浜の山下埠頭に入港した。


 通関、入管手続きを終えると、さっそく積み荷の荷下ろしが開始される。大型クレーンが次々にコンテナを運んで、集積所に移し替えていく光景は、どこにでもあるありふれた日常の様子と、大きな変化はない。


 だが、その船室では……



「ずいぶん時間がかかったが、ようやく日本に到着したようだな。夜を待って、動き出すとしようか」


 太陽はまだ高いのだが、日の光が一切入ってこない薄暗い船室で、その男は毛布を被って、粗末な寝台に身を横たえて日暮れを待つのだった。


 

 

 その日の深夜……


 海外の多くの港では、24時間体制で貨物の積み替えを行っている埠頭があるが、日本では法令によって夜間の荷下ろし作業は禁止されている。


 人気がなくなった貨物ターミナルには、船舶を照らす夜間照明の光だけが、煌々と輝いている。不法侵入者の監視が緩くなる時間を見計らうかのように、スターオーシャン5号の甲板に出るドアが一瞬開いて、照明の中に人影が浮かび上がる。だが次の瞬間には、その人影は広い甲板を横切って、桟橋に飛び降りていた。


 その動きは、およそ普通の人間の目で捉えられるものではない。監視カメラにもわずかに影のようなものが左から右に映り込む残像のみが、記録されているのだった。


 そして、その人影は、瞬く間に夜の港を駆け抜けて、暗闇の中に姿を消し去っていく。目撃した者は誰もおらず、そのまま易々と人や車の動きに紛れて、横浜の繁華街の明かりを目指して走り去っていくのだった。






 その翌日……



「明日香ちゃん! 今日の私は非番なんだよ! 今度こそ、一緒に食べ放題に出掛けるんだよ!」


「さくらちゃんは、バカなんですか?! 私があんなに苦しい思いをして、ようやく1.5キロダイエットに成功したのに、なぜこのタイミングで食べ放題に出掛けると思うんですか? それから、私は非番ではありませんからね!」


「苦しい思いって…… ギャハハハハ! 本当に明日香ちゃんは大袈裟すぎだよ! たったの演習場5周だよ! 私から言わせてもらえば、あの程度の訓練は子供のお遊びだよ! 現にナディアちゃんだって、毎日元気に頑張っているんだからね!」


 本当に明日香ちゃんは、根性がないよねぇ…… 駐屯地ナンバーワンのヘタレだと、このさくらちゃんが責任もって認定してあげるよ。体力訓練開始から1週間経っても、軽いランニングにヒーヒー言っているなんて、特殊能力者部隊の一員として失格じゃないかな。さくらちゃんの目にそう映るのも当然だよね。



「さくらちゃんにはわからないんです! 運動が苦手な人間にとっては、5周というのは物凄く長い距離なんです! そんな話はどうでもいいですから、とにかく、絶対に食べ放題なんか行きませんからね!」


「なんだつまらないなぁ…… それじゃあ、他の人を誘うよ」


 付き合いの悪い明日香ちゃんは、この際放置しておくしかないよね。それに非番じゃないのに、無理に連れ出すわけにもいかないしね。


 それにしても、わかっていないのは絶対に明日香ちゃんのほうだよ! いっぱい食べたら、翌日に50キロくらい走れば、体重なんてあっという間に元に戻るのにね。こんな簡単な真理に早く気が付いてもらいたいよ。


 おまけに、いっぱい食べて元気に体を動かせば、病気も怖くないんだよ! これは、毎日さくらちゃんが実践しているから、間違いようのない事実だね。



 さて、明日香ちゃんは演習場に向かうみたいだから、この場で見送ってあげるよ。せめてもの励ましの言葉くらいは掛けてあげようかな。



「それじゃあ、いっぱい走って体力をつけるんだよ!」


「決まった距離しか走りませんから! 絶対に1ミリも譲りませんから!」


 まったくしょうがないねぇ。明日香ちゃんは、やらされている感満載で演習場に向かって歩いていくよ。せっかく体を動かせる機会なんだから、もっと張り切って臨めば結果も違うだろうにね。明日香ちゃんの性格では、これ以上は望み薄なのかな?



 こうして明日香ちゃんを見送ると、食堂には仲がいい人は誰もいなくなるよ。


 うーん、誰か一緒に出掛けてくれる人はいないかなぁ…… 宿舎のほうに戻ってみたら、非番の人が見つかるかもしれないね。よし、行ってみようかな!


 おやおや! 食堂から宿舎に向かう途中で、兄ちゃんと美鈴ちゃんに出会ったよ!



「さくら、朝からどうしたんだ? もう訓練開始の時間だぞ」


「兄ちゃん! 今日は非番なんだよ! 親衛隊たちにも、時には自主的な訓練をさせないとね」


「あら、さくらちゃんも非番だったのね。私たちも非番だから、今から出掛けようとしていたところよ」


 ……なるほど、美鈴ちゃんはお出掛け用に普段よりも着飾ったいでたちだね。これは二人でデートを楽しもうという魂胆が丸見えだよね。あまりに分かりやすすぎて、逆に何も指摘できないよ。


 おまけに、美鈴ちゃんからは、『絶対に突っ込むな!』というオーラが、これでもかという具合に立ち上っているしね。大魔王の迫力で、さくらちゃんの口を塞ごうとしているんだよ!


 それにしても、美鈴ちゃんが嬉しそうな顔をしているから、私が誘ったら、お邪魔になりそうだね。こう見えても、さくらちゃんはとっても気が利くんだよ! 妹としては、美鈴ちゃんに対して中々根性を見せない兄ちゃんを応援しないとね! 



「仲が良さそうで羨ましいねぇ! 楽しんできてよ!」


「お、おう! いってくるぞ!」


 兄ちゃんは、『不味いところを見られた!』的な表情で、焦った口調で返事をしているけど、美鈴ちゃんは幸せで周囲が見えなくなっているみたいだね。兄ちゃんの右手に腕を絡めて、私の前でも絶対に離そうとしないよ。こうして恋する大魔王は、別の人格に豹変するんだね。



「ところで、さくらちゃんは、今日一日どうするのかしら?」


 あれ? 美鈴ちゃんから真顔で話を振ってきたよ! これはきっと、私が本当に邪魔をしないかどうかの最終確認だね。賢いさくらちゃんは、瞬時に悟ったんだよ!



「いつものように、適当に食べ歩いて回るよ! それよりも、明日香ちゃんたちの訓練は、誰が監督するのかな?」


 兄ちゃんがいないと、明日香ちゃんがダラけそうだよね。コーチ役はどうなっているのか、ちょっと気になったんだよ。



「その点は心配いらないわ。レイフェンが、大嶽丸の姿で後ろから追いかけると言っていたから」


「なるほど! それは迫力たっぷりだから、明日香ちゃんも追い立てられるように走りそうだね!」


 執事のオッチャンは、普段は落ち着いた物腰で過ごしているけど、鎧姿の大嶽丸は中々の迫力だからね。明日香ちゃんがビビりまくりながら追い立てられる姿を想像すると、なんだかそれだけで笑いが込み上げてきちゃうよ! クックック…… なんだか、悪代官のような笑いが思わずこぼれてしまうね。


 さて、余計な話をしていると時間が無くなるから、二人を解放してあげようかな。



「それじゃあ、いってらっしゃい!」


「ああ、さくらは大人しく過ごすんだぞ!」


 兄ちゃんは、いつも一言余計なんだよ! このさくらちゃんに限って、そんな心配は無用に決まっているじゃないかね! 美味しいものを目の前にすれば、さくらちゃんは、とっても大人しいんだよ!


 でもさくらちゃんは、こんなどうでもいいことに一々反論するような子供ではないからね。広い心で、二人を送り出してあげるんだよ!


 そのまま二人は、送迎用のワゴン車が停車している駐車場に歩いていくよ。精々楽しんでくるんだよ。美鈴ちゃんの機嫌がいいと、駐屯地の中は平和だからね。


 そのまま宿舎に入って暇そうな人を探したけど、本日の非番は私たち3人だけのようだね。しょうがないから、一人で出掛けようかな。どうせ一人で行っても大勢で行っても、お腹一杯になることには変りがないからね。むしろ一人のほうが、余計な会話をしないでいい分お腹に詰め込めるから、さくらちゃん的には、歓迎しちゃうよ!


 それじゃあ、車を手配してもらって、さくらちゃんも出掛けえるとしようかな。こうして、兄ちゃんたちから30分遅れで、駐屯地を出発するさくらちゃんでした。



 



 


 その日の昼前、新宿では中華大陸連合の謎の帰還者が……


 地図のナビに従って、俺は新宿の駅にやってきている。


 本国から受けた指令は、日本で最も乗降客が多い新宿の駅付近と政府の中枢機能が集中している霞が関に、細菌兵器をバラ撒くという内容だ。


 これは、統合軍参謀本部が、日本で過去に実行されたカルト教団によるサリンを用いたテロを参考に立案したプランだ。人がより多く集まる交通の中心となる新宿と、政府の中枢が集まる霞が関を麻痺させるというのは、実に効果の高い計画だといえよう。人手も資金も限られたカルト教団が実行したテロにしては、内容がよく練られたプランであると、我が国の参謀本部は評価していたのだった。


 我が国の研究機関が準備していた細菌兵器は、多種に渡っている。その中で、今回の攻撃に用意されたのは、炭疽菌とペスト菌だ。どちらも抗生物質が効かない耐性を持たせた細菌で、現実的な治療法は存在しない。感染したら、何ら手当てができないままに、致死率80パーセント以上という高い確率で、死を受け入れるしかない。


 唯一の欠点を挙げるとすると、炭疽菌は人から人への感染はしない。だが、一旦広まった炭疽菌は、土壌の中に潜んで、長期間人に感染していくことが可能だ。細菌兵器の中では、遅延性の効果を持っているのが、この炭疽菌といえよう。


 対してペスト菌は、歴史上ヨーロッパで広い地域に感染が広がったように、強力な感染力と高い致死性が特徴となっている。兵器として用いた場合は、即効性の高い感染力と致死性で、我が国では完全無敵の細菌と評価されている。逆にその高すぎる致死性ゆえに、感染者が早期に死亡するために感染が広まりにくいというのが、欠陥かもしれない。


 そこで、我が国の生物学者は、ペスト菌の毒性を僅かに弱めて、潜伏期間を長く取った上で、広範囲に感染者が菌を撒き散らすように改良していた。


 この二つの細菌兵器をバラ撒けば、日本政府はその対策に追われて、戦争どころではなくなるというのが、我が国の参謀本部並びに劉主席の目論見といえよう。


 しかも、同時に二種類の感染症に対処せねばならないのは、医療のリソースを大幅に割く必要に迫られるはずだ。日本という、今回の戦争のカギを握る大きなピースが欠ければ、東アジア戦域の戦いが、我が国に有利に働くのは間違いないであろう。



 さて、それでは開始しようか。


 俺はアイテムボックスから取り出したガラス瓶を手に取る。蓋は厳重に密封してあり、内部には白い粉状になった炭疽菌の塊が、約300グラム封入されている。この瓶の中に入っている炭疽菌だけで、軽く百万人の命を奪える。


 ワクチンも抗生物質も効果がないので、感染した人間は苦しみぬいて死んでいくのだ。これまで再三、我が国を各地で敗北に追い込んだ日本が、小さな瓶一つで敗北に追い込まれるとは、実に痛快な話ではないか!


 首都東京の繁華街ではあるが、炭疽菌が好む環境はそこ彼処に見受けられる。花壇の植え込みや街路樹の根元など、土壌が表面にあれば、炭疽菌はその内部に潜みながら静かに拡散していく。


 俺は、街をぶらつく風体を装いながら、数か所に瓶の中の白い粉状の炭疽菌をぶちまけていく。こうしておけば、数日後には不可避の感染症が、この新宿を中心に広がっていくのだ。


 こうして、街を行き交う雑踏に紛れながら、俺は確実に任務を遂行していくのだった。








 同じ頃、何も知らないさくらは……


 新宿に到着したんだよぉぉ! 駅に着いただけで、テンションが急上昇してくるね! 


 実はさくらちゃんは、本日2軒の食べ放題をはしごするつもりなんだよ! まず最初に、この前明日香ちゃんやフィオちゃんと一緒に行った新宿のホテルだね。ここは、値段の割に料理の内容が充実していて、さくらちゃんのお気に入りに登録してあるんだよ!


 各種の料理だけじゃなくって、ステーキとカニが食べ放題という点が、実にポイントが高いよね! だけど、今回はカニは控えめにするつもりだよ。なにしろカニは、食べるのに時間がかかるからね。制限時間がある以上は、より効率がいい食べ放題に挑まないとね。


 というわけで、さくらちゃんはホテルに突進していくんだよぉぉ! 思う存分食べてあげるから、ホテルの厨房の皆さんはいっぱい準備しておくんだよぉぉぉぉ!







 ホテルに走っていくさくらとは別に、皮膚の表面で監視に当たっている好中球たちは……



「おい! あれは何だ? あまり見かけない細菌のようだぜ!」


「空気中に大量に散布されたようだな。皆殺しにしてやろうか?」


「慌てるんじゃねえよ! よく見てみろ! あちこちの地面にも、堂々とのさばっていやがるぞ!」


「すでに、他の個体の体内に侵入している様子も確認できるな!」


「一々面倒だから、発見次第に殲滅する方針でいいだろう!」


「こうなったら、早い者勝ちだぜ!」


「あっ! あの野郎! 抜け駆けしやがった!」


「こうしちゃいられねえ! 全軍、2度と戻らない覚悟で飛び立て! 徹底的に消毒だぁぁぁ!」


「ヒャッハー!」


 空気中に漂う炭疽菌を発見したさくらの好中球が、触手を羽ばたかせて一斉に発進していく。優に千億を超えて兆単位に迫る大軍団が、炭疽菌に汚染された新宿の大気中にバラ撒かれ、炭疽菌に接触を試みていく。



「さすがは細菌だな! ウイルスとは違って、体がデカいぜ!」


「図体がデカくとも、しょせんは俺たちの敵じゃねえな!」


「ヒャッハー! 1匹も残さねえぜ!」


 こうして、目に見えないごく微小な世界で、炭疽菌とさくらの好中球の死闘が始まるのだった。







 2時間後……



 ふう…… さすがにお腹がいっぱいになったよ!


 料理のお皿は15枚重ねて、デザートは全種類2周したからね! やっぱり時間がかかるカニを山盛り一皿に抑えたのが正解だったね! これは、さくらちゃんの完璧な頭脳戦の勝利といっても、過言ではないようだよ!


 ひとまずは、前回の結果を大幅に上回ることができたから、ランチの食べ放題は大成功だね! どれだけのお皿を重ねるかが、食べ放題の醍醐味だからね! 





 さて新宿の街は、相変わらず人混みで賑わっているよね。お腹がいっぱいで、さすがのさくらちゃんも一休みしたいところだよ。どこか公園でもないかなぁ? ちょっと検索してみようかな……



 ふむふむ、新宿御苑という広い場所があるね。ちょっと散歩でもしながら、お腹を減らさないとね。


 なにしろ夕ご飯は、品川プリンスで食べ放題を予定しているからね! 本日は、こちらのほうが大本命なんだよ! さくらちゃんにとっては、ランチバイキングなんて準備運動みたいなものだからね。


 より質の高い料理が用意されているディナーバイキングが待っているからには、準備万端にして行かないとね。


 それにしても、日本は本当にいい国だよねぇ。これだけお腹が満足しても、税込みで3千円ちょっとなんだからね。香港では50万円の請求が来たのに比べたら、食べ放題天国だよね。


 さくらちゃんは、もう絶対に外国のお金には騙されないからね! 今度こそ、巧妙に仕組まれた罠を見破ってあげるよ! このままでは、外国に行くたびにお財布から大量の諭吉さんが逃げ出してしまうからね。



 そんなことを考えながら歩いていると、『この先新宿御苑』という表示が見えてきたよ! 


 入り口をくぐると、中はとっても緑豊かな場所だね。散歩を楽しむ人たちの姿も、たくさんあるよ! 平日なのに親子連れの姿もあって、とても戦争中だとは思えない穏やかな一日だね。


 ぶらぶらしていると、結構奥のほうまで入ってきたようだね。この辺まで来ると、あまり人の姿は見当たらないよ。結構歩いたから、さくらちゃんのお腹もいい感じで満腹感が収まってきたね。こうなると、軽くつまむ物が欲しくなるんだよねぇ。入口の付近に売店があったから、ちょっと覗いてみようかな。


 

 こうしてさくらちゃんは、公園の外周をぐるりと巡って、入口のほうに向かうんだよ。ところが……



 

 公園の平和な風景に暗雲が立ち込めてきたよ! 入り口の付近に、明らかな魔力の気配を感じたんだよ! これは、私が知っている魔力の波長とは違うね。ひとまずは何者なのか、確認しないと不味いね。


 こうして、さくらちゃんは急ぎ足で公園の入り口に向かうんだよ! そして……




 入り口を入ってすぐの花壇に、白い粉のような物を撒いている男がいるんだよ! 体内からは明らかな魔力を感じるから、これは帰還者と見做して間違いなさそうだね。


 私が接近すると、その男も近付いてくる魔力の気配を感じ取って、私のほうに顔を向けているね。このさくらちゃんを見て、不敵な笑みを浮かべているよ。逃げ出そうとしないとは、中々のいいい根性をしているね!


 さくらちゃんは、その男に声が届く範囲までゆっくりと近付いていくんだよ。



「どこの帰還者が、こんな場所で何をしているのかな?」


「魔力の気配が接近してくると思いきや、こんなガキがやってくるとは…… なんとも期待外れだな」


 ほほう! どうやらさくらちゃんを侮っているようだね。今からその大きな態度が粉々になるまで、叩き潰してあげてもいいんだよ。


 でも、まだ相手が何者か判明しないから、もう少し様子を見ようかな。



「バカを一人発見したよ! 私にたてついた敵は、みんな最初そうやってバカにした態度だったけど、今は全員仲良く地獄に落ちているよ!」


「大そうな自信だな。差し詰め、今までの敵はザコだったんだろう」


「偉そうな態度が気に入らないねぇ! 日本国国防軍のさくらちゃんだよ! お前がこの名前を聞くのは、最初で最後だろうけどね!」


「日本軍か…… いいだろう! 中華大陸連合主席直轄秘匿部隊、四聖フォーセイントの一聖、延海南だ」


 ほほう、中華大陸連合の帰還者なんだね。これは容赦なくブッ飛ばして構わないよね。それにしても、アイシャちゃんが所属していた〔七龍セブンスドラゴン〕とは別の帰還者のようだね。


 これは面白くなってきたよ! なるべく歯応えがあるといいね!


 こうして、新宿御苑で敵の帰還者と睨み合うさくらちゃんでした。


 

ついに、さくらの前に立った新たな帰還者がそのベールを…… この続きは、週の中頃の投稿となります。どうぞお楽しみに!


自粛が延長されましたが、何とかこうして定期的に投稿する目途が立ちました。読者の皆様には、なるべくお待たせしないで次話をお届けしたいと考えております。


評価とブックマーク、感想をお寄せいただいて、ありがとうございました。これからも、応援をお待ちしております!

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