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164 再びヨーロッパへ

週半ばの投稿を必ずや…… 前回の投稿で見事にフラグを立ててしまいました。投稿を飛ばしてしまい、本当に申し訳ありません。仕事が…… いや、言い訳はいたしません! これからもフラグを立てていくスタイルで頑張ります!

 俺と美鈴はドイツの帰還者保護を理由にヨーロッパ行きを命じられた。大慌てで準備をして、翌日の昼過ぎに駅に向かう用意を整えて、送迎用ワゴン車を待っている。



「聡史君、今度は二人っきりなのね。また南大東島のような思い出ができると嬉しいわ」


「そ、そうだな。任務が最優先だけど、ちょっとくらいは楽しい出来事があるといいな」


 美鈴が俺の耳元でささやく。俺たちの関係はあの島以来、特に大きな発展を見ていなかった。日々の忙しさに紛れてしまったり、周囲の目があって中々二人っきりになる機会が持てなかったためだ。今回、ついに美鈴と二人で長期間行動できるとあって、実は俺自身も結構期待している。もしかしたら、ついに……



 だが、そんな儚い期待はあっさりと終わりを迎えるのだった。



「そこの二人、ちょっと待ったぁぁぁぁぁ!」


「待ってくださいですぅぅぅぅぅ!」


 フィオとマリアがスーツケースを転がしながら、俺たち二人が立っている管理棟の前に姿を見せたのだ。そして髪を振り乱して駆け寄ってきたフィオが、俺たちにビシッと人指し指を突きつける。



「二人っきりでイチャイチャしようなんて、この私が許さないんだから!」


 えーと、普段は比較的冷静なフィオが、まるでこれから美鈴に決闘を申し込むかのような表情をしているぞ。スーツケースを用意しているということは、もしかして俺たちに付いてくるということなのか?



「ヨーロッパの道案内は任せてほしいですぅ! ドイツも何度か入国したんですぅ!」


 遅れてマリアも俺たちの前にやってきた。どうやら案内役を申し出ている。この二人も、一緒にヨーロッパに向かうことが確定的な状況だ。



「な、なんで二人が急に現れるのよ! 私たちは極秘の任務で出発するのよ!」


 美鈴はブンブン両腕を振って、起こってしまった状況をなんとか元に戻そうと、虚しい努力をしている。だがフィオはそんな虚しい努力など、見なかったという表情だ。



「美鈴、その慌てようは、下心が見え見えですからね。司令から追加で命令を受けているわ。今回のミッションは、この4人で実行するの」


「全然聞いていないわよぉぉぉぉぉぉ! 何でそうなるのよぉぉぉぉぉぉ!」


 美鈴にしては珍しいくらいに動揺している。大魔王様の絶叫なんて、聞こうと思っても滅多に耳にはできないぞ。そして、大魔王様の目が、死んだ魚のように変化している。俺もこの突然の事態にどう対処していいのやら、頭が追いついていない。


 おや、美鈴がなんだか小声でブツブツつぶやいているな。



「フィオのバカ。フィオのバカ。フィオのバカ」


 真っ向から期待を裏切られた衝撃に、美鈴の頭が小学生レベルに退行しているようだ。いや、これは大魔王の呪詛かもしれない。恐ろしい呪いがフィオに降りかからなければいいが…… 大賢者だからそれくらいは自力で撥ね返せるか。



「なんだか美鈴さんとフィオさんが険悪ですぅ! 一体何があったんでしょうか、とっても知りたいですぅ!」


 マリア、ちょっとは空気を読もうな。だがこの発言が、二人の間の空気を一変させる。この二人は、常に外見を取り繕うとするからな。大魔王としての振る舞いとか、大賢者の矜持などに縛られているんだ。



「マ、マリアったら、何の話をしているのかしら?」


「わ、私と美鈴はいつもどおりよ。ねえ、美鈴さん」


「も、もちろんですわよ! ねえ、フィオさん」


 どこの奥様方の会話だよ! 態度があからさま過ぎて、誰が見ても明らかに何かあったようにしか見えないぞ! 特に口篭って言葉がスムーズに出てこない辺りが、怪しさをこれでもかという具合に醸し出しているじゃないか! ところがマリアは……



「なんだ、いつもどおりのお二人ですぅ! 私の勘違いだったですぅ!」


「こんな猿芝居で、簡単に納得するのかよ!」


 いかん、いかん、思いっきり突っ込んでしまった。マリアもかなりの天然系だったんだ。あの明日香ちゃんには及ばないにしても、場の空気を勘違いする光景がしばしば見られるんだった。



「それではフィオさん、迎えの車が来たようですから、乗り込みましょうか」


「そうですね、美鈴さんがどうぞお先に乗ってください。私は聡史の隣に乗りますから」


「あら、その場所は私専用と15年前から決まっているんですのよ。フィオさんはさっさと奥の席に座ってください」


「これは異な事を聞きますわね。いつまでも幼馴染みの特権に胡坐をかいていると、そのうちに痛い目に遭いますわよ」


 怖い! 一旦沈静化した女の戦いが、再び水面下で繰り広げられている。原因は俺なんだけど。


 このような一触即発の場面に、再び大型爆弾が投下される。



「美鈴さんとフィオさんは、とっても仲がいいみたいですぅ! 私は聡史さんと奥の席に座るですぅ! 私ったら、とっても気が利く大人ですぅ!」


 マリアは俺の手を引いて、ワゴン車の最後部の席に乗り込んでしまった。お願いだから、空気を読もうな。帰還者なんだから、日本語は十分理解できるだろうに。どうやらマリアは、言葉以前に大きな問題があるようだけど……



「伏兵に先を越された……」


「予想外すぎ……」


 あの大魔王と大賢者が、呆然とした表情で車外に突っ立っている。二人とも、大好物を取り上げられた妹のような顔をしているぞ。もういいから、早く乗ってくれ!



「ぐぬぬ、飛行機の席は絶対に!」


「ガルル、飛行機は譲らない!」


 不穏な空気を湛えたまま、ワゴン車は駅に向かって出発するのだった。


 はあ、この先が思いやられる……







 その頃、司令室では……



「楢崎訓練生たちは無事に出発したか。馬鹿め、私がカレンの不利になるような采配を振るうとでも思っていたのか。精々グダグダな展開を楽しんで来い」


 窓の外を見やって、ニヤリと笑みを漏らす、親バカで腹黒な司令官の姿があるのだった。








 成田では……


 ふう、なんとか美鈴とフィオの機嫌が直って、空港に到着後、出国手続きが無事に済んだぞ。思えば前回この空港にきた時は、トンカツ屋に飛び込んだ妹のおかげで、胸焼け気味で出国したんだっけ。あいつがいないから、今回は穏やかな旅が待っていると思っていたけど、中々どうして、出発の段階から波乱万丈だ。先々が本当に思いやられるぞ。


 

 搭乗案内にしたがって機内へ乗り込むと、俺は3人掛けの真ん中の席に座らされて、両脇をガッチリと美鈴とフィオが固めている。マリアは離れた席に一人でポツンと放置されているのだった。



「うう、疎外感を感じますぅ!」


 遠くから悲しげな声が聞こえてくるが、何も耳に入らなかったことにしておこう。そもそもマリアは前回ハイジャック犯の一味として機内にいたんだから、現在、こうして何不自由なく行動できることを感謝しないといけないだろう。



「邪魔者の排除完了! 聡史の隣は私のものよ!」


「美鈴、あなたの独占とは限らないんですからね!」


 俺の右手は美鈴、左手はフィオに占有されてガッチリと抱え込まれている。両脇を拘束された犯人のような気分だ。そこまで張り合う必要はないだろうに、この二人は何かの拍子にこうしてバトルを開始するんだ。日頃は仲がいいんだから、いつもどおりにしてほしいんだが……



 夜中に成田を発った旅客機は明け方のハワイの空港に無事に着陸する。平和なフライトでよかったな。ハイジャック騒ぎなんて、一度経験したらもう二度と遭いたくないよ。


 人目につかない場所で、アイテムボックスからスーツケースを取り出して、見た目は旅行者を装ってアメリカの入国手続きの列に並ぶ。


 それにしても空港内は物々しい警備体制だな。至る所に小銃で武装した州軍兵士が小隊単位で目を光らせている。戦時体制だから、このような光景は当たり前なんだろう。ただし、観光地であるハワイには絶望的に似合っていない。平和だからこそ、のんびりと観光を楽しめるんだから、当然といえば当然だ。戦争が終わって平和になったら、改めて来てみたいな。


 おや、魔力の気配が俺たちに近づいてくるぞ! 俺、美鈴、フィオの3人は顔を見合わせるが、マリアは何も気づかないまま、ボケッとした表情で入国審査の順番を待っている。



「小さな魔力ね。それほど警戒しなくてもいいかしら?」


「こんな人が多い場所では、騒ぎを起こせないだろうから、相手の出方を待ってから行動を決めよう」


 美鈴の意見を俺は肯定する。接近しつつある魔力は、どうやら覚えのあるものだった。おそらくは米軍に所属する帰還者だろう。



「失礼します。自分は米軍所属のランド軍曹です。あなた方日本の帰還者がアメリカに入国する事情を聴取いたしますので、あちらの部屋に来ていただけますか?」


「いいだろう」


 丁寧な言葉で俺たちに話し掛けてきたのは、ハワイの基地で妹に投げ飛ばされたうちの一人だった。俺とも面識があったので、ランド軍曹も警戒心を表には出していない様子だ。




 俺たち4人が通された部屋には、軍と政府の係官が待機していた。帰還者の入国は、その目的次第では安全保障上の危険をもたらす可能性があるので、こうして事情を聞きたいのは米国政府としても山々だろう。場合によっては入国を認めずに、このまま日本へ引き返さなければならない措置も、彼らの権限上は認められている。ただし、同盟国である日本なので、そこまで強硬な態度に出ることは考えにくい。



「わざわざ呼び立てて申し訳なかった。職務上、帰還者の動向は掴んでおかないとならないから、我が国に入国する目的を教えてもらえるだろうか?」


 おそらくは入国管理の責任者だろう。彼は、外国の帰還者と初めて接する緊張を隠さない様子で、用件を切り出した。額には、若干の冷や汗が滲んでいる。



「俺たちの目的地はヨーロッパだ。米国は通過するだけなので、入国を認めてもらいたい」


 俺は4人分の航空チケットを提示する。最終的な行き先はオーストリアのウイーンとなっている。



「なるほど、それで、ヨーロッパに向かう理由は?」


 世界情勢に容易に影響を与える帰還者の動向は、アメリカとしても可能な限り情報を得たいのだろう。軍服を着た将校が発言する。おそらくは軍の情報担当者だろうな。



「行方がわからないカイザーに関する調査だ。半分以上はアメリカに責任がある件だから、異存はないよな」


「ああ、その件だったのか」


 本来の用件ではないが、カイザーの名前を出されると、アメリカとしても強気に出れらない後ろめたさがある。現状はドイツ政府が非難の矢面に立っているが、その矛先がアメリカに向かっても不思議ではないのだ。もちろん情報将校にも、思い当たる節が多々あるといった表情だ。



「関係機関と連絡を取るから、しばらくこの場で待ってくれ」


 情報将校は一旦席を立って、どこかへ向かう。しばらくして戻ってくると、彼は一安心という表情に変わっている。



「待たせてすまなかった。政府許可を得たから、問題はなくなったよ。ぜひとも君たちがカイザーの件を解決してくれるように、心から期待している」


「協力を感謝する」


 これが情報将校だけではなくて、米国政府の偽らざる本心だろうな。今回はカイザーに関わるつもりはないが、何か手掛かり程度は掴んでおいてもいいだろう。先々必ず役に立ちそうだ。


 こうして俺は、部屋にいたアメリカの関係者と握手して解放される。時間を取ったお詫びに、外交官専用のゲートに案内されたぞ。誰も待っていないから、一般の列に並ぶよりも早かったかもしれない。



「○○○ホテルに1泊して、明日にはシカゴに向かう。何かあったら訪ねてくれ」


「ありがとう。良い旅を」


 俺たちを送ってくれたランド軍曹に挨拶をすると、俺たちは入国ゲートを潜ってハワイに降り立つのだった。





「日差しが強いわね! 海南島を思い出すわ」


「長袖のブラウスでは暑いようね。さすがはハワイよ!」


「ううう、また捕まるかと思って、生きた心地がしなかったですぅ!」


 のほほんとしている美鈴とフィオ、この二人とマリアの温度差が激しい。彼女は別室に案内されて顔色が青ざめていた。さすがは前科1犯! 叩けば埃が出る体だ。ハイジャックの件をしっかりと反省しろ! お前は別の意味でアメリカの警戒人物リストに載っているんだからな。


 

 ホテルのチェックインまで時間があったので、俺たちは観光案内所でバスによる名所巡りを申し込んで時間を潰す。高台から見下ろす市街地の景色や、青い海の絶景をバックにして写真を撮ったりしながら、しばしの時間を楽しんだ。


 昼食はネットで調べたイタリアンレストランで取ることにする。朝食のアメリカの味が美鈴に不評だったためだ。彼女は料理を自分でするので、その分大味なアメリカンテーストには不満を抱いたようだ。だが、このイタリアンレストランには、とっても満足していたぞ。妹がいないから、量よりも質なのだ!





 こうしてハワイで一泊した後に、俺たちは北米のシカゴに向かう。シカゴの感想は……


 寒い! 寒すぎるぞ! ちょうど寒波が押し寄せている真っ最中で、気温はマイナス20度を記録していた。南国のハワイからやってきて、さすがにこれはきつかったぞ! 街全体が凍り付いている風景は、一言で言い表せないくらいに寒かった。女子3人はこれ以上着込めないくらいに着膨れして、外見が誰なのかわからなくなったくらいだ。



 日本を発って4日後に、俺たちはようやくウイーンに到着する。オーストリアを選んだのは、現在唯一ドイツとの国境を、この国だけが閉鎖していないためだ。元々ドイツとオーストリアは関係が深い。国民の大半はドイツ語を母国語としているゲルマン系の民族で、支配していた王家が違っているだけの、双子のような国家だった。


 歴史的に語ると、プロイセン王家のヴィルヘルム1世によって統一されたドイツと、ハプスブルグ家が長年支配してきたオーストリアという、二つの強国がかつて中央ヨーロッパに存在した。オーストリアを含む広大な地域を統一しようという大ドイツ主義と、プロイセン主導で北部を統一しようという小ドイツ主義が、一時期せめぎ合うこともあったが、プロイセンとハプスブルグ王家の強い反発によって、小ドイツ主義の基に現在のドイツの基盤が形成された。


 第二次世界大戦中、オーストリアはナチスドイツによって併合されて、ドイツの一部となった経緯がある。それどころか、実はヒットラーが生まれたのはオーストリアであった。


 現在もオーストリア国民の大半は、自らをドイツ人、あるいはドイツ系と称して、オーストリア自体ドイツ人によって形成される国家と位置づけている。


 このような歴史的な環境から、欧州各国がドイツに対して厳しい態度を取り続ける中にあって、オーストリアのみが人の往来を認めているのだった。その結果として、ドイツから逃げ出そうとする移民は、ひとまずオーストリアを目指すのだった。


 この様子に、各国は政府、国民こぞって『移民はまったく当てにならない』という認識を持つようになった。全てとは言わないが、故国を捨ててヨーロッパや他国に渡った移民の大半は、その場所が危険になるとまた新たな地を求める、という事実が明白になった。その結果として、ヨーロッパ各国は移民の管理を厳格化する動きを見せているのだった。


 実際には、先祖代々ドイツに住んでいたドイツ国民でさえも、オーストリアに避難する人間が続出しているのが現状であるから、移民だけを責めるのも酷かもしれないが…… それだけドイツを巡る情勢が切羽詰っていると表現するのが適切なのであろう。






 ウイーンのホテルにチェックインした俺は、ベルガーと連絡を取る。



「聡史か! 連絡を待っていたぞ!」


「待たせてすまなかった。今ウイーンにいる。これから迎えにいくから、お前たちは一旦日本に亡命しろ。それしかこの危機を脱する方法はないぞ!」


「待ってくれ! 可能ならば日本の保護を求めたいとは考えていたが、亡命しないとならない状況なのか?」


「日本政府はお前たちを受け入れる。だが、ドイツに籍を置いたままでは他の国が認めない可能性がある。ドイツのパスポートで、どうやってアメリカを経由するつもりだ?」


 同盟国の帰還者に対してあれほどの警戒感を抱いているアメリカだ。そこにドイツの帰還者が現れたら、即座に拘束する可能性すら考えられる。だからこそ、彼らの移動には亡命という手続きが必要なのだ。アメリカ政府が、カイザーの亡命を認めた手前、ベルガーたちの亡命を認めざるを得ないという、ロジックが隠されている。この辺の知恵の出所は、当然ながら我らが司令官殿だ。



「わかった、亡命の件は聡史たちが到着するまでに仲間に納得してもらう。俺たちはニュルンベルクにある特殊作戦センターにいる。君たちの到着を待っているが、どうやらセンターの外はフランスの帰還者が活動しているようだ。くれぐれも注意してくれ」


「大丈夫だ。こちらはかなりの巨大戦力で押し掛けるから、フランスの連中には手を出させない。そのまま待機してくれ」


 こうしてベルガーとの通話を切ると、俺は地図を広げてニュルンベルクまでのルートを検討するのだった。



ベルガーたちが待っているニュルンベルクを目指す聡史たち。そこには…… 投稿は明日を予定しています。どうぞお楽しみに!


話が変わりますが、前回の後書きで中国とミャンマーの友好関係を話題にしました。国家主席がミャンマーを訪問したというニュースでしたが、これに関してフェイスブックがやらかしてくれました!


アウンサン・スー・チー女史の公式ホームページで、『ミスター・周近平』と英訳する部分を『Mr,shithole』と訳したそうです。『syithole』=『ケツの穴』ですから、中国の国家主席をとんでもない表現で英語に訳してしまいました。


これにはさすがに、お茶を吹き出すレベルで笑いました。だって、国家主席を『ミスター・ケツの穴』ですよ! 放送事故とか言うレベルじゃないですから。FBはこの誤訳を『技術的な問題』と言って謝っていますが、作者はこのように考えます。



米国高官「いいか、米中貿易摩擦がどうなるか微妙な時期だから、中国政府を刺激するなよ」


FB担当者「わかりました」


高官「絶対に刺激するなよ!」


担当者「はい、刺激しません」


高官「本当に刺激するんじゃないぞ!」


(待てよ…… これはきっと例のアレだろう! ダチョウ倶楽部の『いいか、押すなよ! 絶対押すんじゃないぞ! ってやつだろうな。よし、前フリに乗るしかないぞ!)


担当者「決定! 『ミスター・ケツの穴』でいくぞ!」


こうして、『ミスター・ケツの穴』が全世界に向けて公式ページに掲載されるのだった。



現在の中国のネット環境から、FB、グーグル、アマゾン、ツイッターなどは、完全に締め出されています。もしかしたら、抗議の意味での誤訳だったのかもしれません。どうせ締め出されているんだから、こちらも嫌がらせしてやろうかという、アメリカの意思を感じるのは、作者だけでしょうか?


この件は6割の確率で、意図的にやったと考えておきます。なに、ただの小粋なアメリカンジョークですよ! 日本にも『ルービー』なんて人物もいたし、まったく問題ありません! 


ただし『ケツの穴が小さい男』に支配されている国家は、不幸ですよね。主席様、この程度の評価に屈せずに、どうかケツの穴を広げるように、頑張ってもらいたいです!


また面白いニュースがあったら、後書きで意見を述べさせてもらいます。ただし『ケツの穴』を超える国際ニュースは、当分出そうな気がしません。最後までお付き合いいただいてありがとうございました。

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