おちまい(:D)┓ペコリンチョ
目を開けると、見覚えのある天井が目に入る。
体を起こして辺りを見渡すと、今横になっていたベッドの横に勉強机と漫画や小説がビッシリと敷き詰められた本棚が目に入った。
ーあぁ、無事戻れたんだ。
「良かったぁ!………なんて言うとでも思ったか!!おいこら時子!!居るんだろ?出てこいよ!!」
わたしは怒りを隠すこともせず空中に怒鳴りつけた。
すると机の上に真っ白いフワフワな猫と、真っ黒な猫が現れる。
白いのが時子だから、黒いのは音助だな。
「…な、なによ、ちゃんと戻れたでしょ」
胸を張ってそう言えるのなら、わたしから目を逸らすんじゃないよ、時子さん。
「…時子、とりあえず謝っておこう」
「音助まで…」
シュンって項垂れてもダメだからね、わたしは騙されないからね。
時子…。
「お前…戻りすぎたな?」
確かに、あの子が亡くなるより前ではある。
前ではあるんだけど、明らかに戻りすぎだよね?
今居るのは実家のわたしの部屋だし、勉強机にハンガーに吊るされてる学生服。
うん。何度見てもアレは中学生の頃毎日袖を通してた制服だよね。
ね、中学生って。
「あの子生まれるどころか、まだ出来てもないわ!」
「し、仕方ないじゃない、世界が違うと力の使い加減が分からなくなっちゃうのよ!」
うわぁ、なんだろこのデジャブ的な感じ。
音助も呆れたように首を振ってるぞ時子。
「早く、あの子が居る時まで送って貰えたら嬉しいな」
「あ、いや、それが……魔力足りなくてまだ飛べないのよ」
……ん?
「思ったより遠く飛びすぎちゃって…世界が違うと魔力の消費量も凄くって今回も結構減っちゃってて……3年は飛べないかも」
………んん?
「あ、でも、あなたのお腹にその子を宿らせる時間を今にすることならできるわよ!!よし、それでいきましょう!!ね!!!」
…………え、え、え?
「バカなの?何考えてんの?え、え??え???バカなの?え、バカだよね?」
なに名案!みたいな顔してんの?
「え、今バカって3回も言った?」
「えぇえぇ言いました。今妊娠なんてしたら大問題よ?いくつだと思ってんの?中学生よ中学生。親が卒倒するわっ」
「だって、下調べ通りなら、性に奔放な時代でしょ?バージンじゃなくてもお嫁に行けるんでしょ?」
いやいやいやいやいや、
「バカなの?」
「え、バカなの?」
「音助までぇ!」
そら言うでしょうよ。
「タマゴだけじゃ子供は出来ないよ?オタマジャクシも必要なんだよ?」
って音助そこじゃない、そこじゃないから!!
「あー、じゃあ未来の旦那と子造りするまでは無理ってことかぁ」
いや、そうだけど、そうだけどさ…オブラートを使おう?
そのまんま言っちゃうと苦くて飲めないよ?
「どこに居るの?未来旦那」
「早く連れて来なよ、未来の旦那」
キラキラと目を輝かせる2人(2匹)を前に、
「まだ出会ってすらないわ!!!」
と怒声を響かせるわたしは、これから先の未来に不安しか感じないのであった。
おちまい(:D)┓ペコリンチョ
勢いで書いて勢いで終わります。
あじゃじゃまいました(:D)┓ペコリンチョ