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とある狂人の語り  作者: 長谷川真吾
7/8

運命の分岐点

 まだ30代だったある日のことだ。

 その一日で僕の日常は崩壊した。

 突然、頭の中で声がする。

 その声は僕の行動を先読みし、僕はその声に翻弄された。

 例えば、声が『ジュースを買うぞ?』と言えば僕の肉体もまたコントロールされているかのようにジュースを自販機で買うのだ。

 僕は平静さを取り戻すために歩いて相武台から町田に向かった。

 そして町田から電車に乗って母の家に。

 母の家には聖母マリアの肖像画が飾られていた。

 それまでしていた声とは違う声が言う。

 「それを取れ」

 僕はそれに従い自分の意志でそのマリアの肖像画を取って母の部屋に入った。

 そこには大きな鏡があった。

 声は言う。

 「鏡を見て手を打て」

 僕はそれに従った。

 柏手と同時に声も、自分の考えさえも消える。

 僕は全く無心でありながら、自立行動が可能だった。

 これがなんなのか?

 自我は肉体に起因するものではなく、魂に帰属するのではないか?

 しかしこの事件も、次に続く事件に比べれば大したことはなかった。

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