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とある狂人の語り  作者: 長谷川真吾
4/8

小学校

 小学生に上がる頃だろうか?

 初めての幻聴が聴こえたのは。

 それはただ、「疑え」という声だった。


 これがただの幻聴であるのか、霊感が働いたのかは検証するすべがない。

 だがこの一言が、統合失調症においてのわたしを保つ命綱であったのは確かだ。

 わたしはどこか薄い膜が覆っていて、真実を覆い隠すようなこの世界そのものをまず疑った。

 そして、母が所蔵していた聖書や仏教の本で真理と真実について、模索する日々が始まった。

 わたしは現在、47である。

 実に40年以上も真理を追い求めることをしたのだ。

 一方、わたしの不幸は小学校で一時的に増した。

 いじめである。

 それほど陰湿ないじめは受けなかったが、わたしは学校で孤立し無視された。

 この時の忍耐がわたしを支えているとも言えるし、このトラウマもまたわたしの狂気をあおるのだろう。

 いじめの問題は母に縋りついたことで母親が学校に乗り込み、担任の先生が一時間の時間を取って相互に話し合うことで解決した。

 だが、これはわたしにとって社会からの疎外感を増幅し、より狂気に近い真理探究に僕の意識を向けさせた。

 イエスが、ポンティエ・ピラトに語ったであろう『真理とはなにか?』の答えをわたしは追い求めたのだ。

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