おっさんて何者?
さて、今からこのおっさんに幾つかの拷…いや尋…じゃなくて…あぁ質問しようと思う。
[1]此処は何処なのか?
[2]何故此処に居るのか?
[3]元の世界に戻れるのか?
先ずはこの三つの事を聞こうと思う。
[1]の質問で聞きたい事は、この世界がどのジャンルにあたるか?である。
此処が異世界ということはこのおっさんが答えてくれていたので省くとして、此処が【どのような】異世界なのか知らないといけない。
よく異世界系の小説では、
1、剣と魔法の世界
2、未開発の世界
3、超テクノロジーの世界
4、地球と同じような世界
5、それ以外のetc…な世界
等々、異世界と言っても沢山あるわけでして、はい。
それに元の世界に戻れるかどうかの可能性も違ってくるわけなのですよ。(2と4ではかなり絶望的)
[2]での質問は、こんなことになった原因の究明に当たる。
定番としては、
1、イカれた異世界人に召喚された
2、どこその神・女神に召喚された
3、異世界または元の世界でのトラブルによる転移
4、俺の運がただただ悪かった事による転移
5、それ以外の方法による召喚または転移
1と2と3であった場合は、当事者との濃密なOHANASHIをする予定。
また反省の色が見られないようなら……………ごきごきっ
4はまぁしょうがないとして諦める……しかない。
5も人為的でなければしゃーないとして諦める。
[3]これはもうほぼ2択しかない。
帰れるか…………否か。
……さて、気を取り直してコイツに聞くとしようかね。
先ずは話し合いに必要なロープと…ナイフと…ライターと………
「まず[1]の問いは1、剣と魔法の世界 アナトーレス」
…………………………はぃ?
「そして[2]の問いは3、異世界のトラブルと4、の運の悪さが重なった事による不幸の事故」
「な…へ?」
「そして最後の問いは…………不可のぅおおぉおおぉおおおおおぉ〰」
「お前あれか心読んだのか!?ということはお前神なのか!?いや神以外の可能性もあるのか?だがコイツが本当の事を言っているかどうかも判らないこの状態で鵜呑みにするわけにもいかない。此処はやはり尋…いや拷問にしよう♪」
おっさんの台詞に興奮してしまったのか、おっさんの両肩を掴んで激しく揺らし頭が取れるんじゃね?ぐらい上下前後左右曲がっちゃいけない方向まで激しく揺らしてやった。
……
つん
………………
つんつん
………………………………
激しく揺らし過ぎたのか首が駆動域の限界を突破
目は死んだ魚のように濁り、口元からは細かい泡がカニのようにブクブクと吹き出し始めた。
色々(拷問)と聞き出そう思っていたのに実に残念だ。
…最早反応がない屍のようだ
「だが後悔はない!!」
「いやいや!?気にしましょうよ!?私の心も身体もライフ0ですよぉー」
「おっ?生きていたか。では、ロープとナイフの準備を…」
「それもやめてぇーーーーーーーーーーーえ!?」
この後、このおっさんの必死の懇願によりロープとナイフその他命に関わる行為は無しという誠に残念な事になった。
なにやら色んな特典を付けてあげるからと、涙ながらに懇願され続けこちらが折れてしまったのだ。
まぁ色々と聞けて何か貰えるのであればこちらとしても何も言うことはない。
さて、これからこのおっさんに色々と聞こうとしたところで気づいた。
「おっさんて何者?」
「………………………………もっと早く聞いて欲しかったです。」
orz状態で深く俯くおっさん。
ごめんね♪