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透明人間

作者: タコ中

俺は誰にも見えていない。


誰にも気づかれない。


それは最高だと思った。好き放題に何でもできると思った。


俺は嬉しくなって手始めにコンビニに行って堂々とお菓子を食べたり金を盗んだ。それでもバレない。


女子校にも行った。海水浴場にも行った。好き放題できた。


でも、あるとき気づいた。家族はどうしているんだろうと。


実家に行った。すると、仏壇に俺の写真が飾ってあった。線香が添えてあった。


俺は仏壇をめちゃくちゃにしてやった。


何で?俺は生きてるんだよ?ここにちゃんといるんだよ?


あ、お母さんが帰ってきた。


お母さんと呼んでもこちらを見てくれない。周りを見渡すだけだ。


ここにいるよ。何で気づかないの?


しまいには仏壇を見て泣き出した。


何が「帰ってきたんだね」だ!俺はここにいる!後ろにいるんだぞ!


俺は家を飛び出した。


町を歩くけど肩がぶつかっても誰も心配してくれない。


話しかけても誰も相手にしてくれない。逆に気味悪がる。


・・・あれ?俺って存在してるの?


俺の存在意義って・・・?


このまま誰にも相手にされずに病気にかかって、病院にも行っても診察もしてくれない。


そして誰にも気づかれずに死んで遺体は腐敗していく・・・


嫌だ・・・そんなの嫌だ!


誰か気づいて・・・お願いだから気づいて・・・こんなにアピールしてるのに・・・

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