2.まずは簡単な四コマ漫画から ~手描きとコミポの活用
はい。
いきなり雑な四コマ漫画を見せてみましたが、前回と同じ四コマ漫画を手描きで作ってみたものです。
いえ、一応、比較してみようと思いまして。主にコストを。
正確に計測した訳じゃありませんが、フリーイラストを使ったものに比べて、4倍くらい手描きの方が時間がかかりました。やっぱり、フリーイラストの方が速いですね。……って、当たり前か。
もちろん、今回のメインは手描きじゃありません。手描きだったら、「できる限りコストをかけずにコミカライズする」という目標が果たせませんから。
今回のメインは“コミpo!”です。
「絵が描けなくても、漫画が作れる」って謳っているソフトですね。
それでとても期待していた訳ですが、結論から言うと、多少は期待し過ぎでした。仮想空間に3Dモデルを配置して、それをカメラ撮影するような感じで漫画が作れると僕は思っていたのですが、多分それはできなくて(僕が使いこなしていないだけだったらごめんなさい)、一体、一体、独立した空間に3Dモデルを配置して、それぞれをエクセルのオブジェクトのような感覚で弄っていくって感じの操作感でした。
3Dモデルもそれほど用意されていなくて、飲み屋の机っぽいものすらない様子。
「うーん…… “コミpo!”だけで作れる漫画はかなり限られそう」
と言うのが、僕の印象です。
3Dモデルを使って漫画を作りたいと思ったのなら、他のMikuMikuDanceとかのソフトを利用した方がよさそうです。
いえ、まだ全然使いこなしていないので、本当はもっと使えるのかもしれないのですがね。
――が、ならば僕が完全に失望したのかと言えば、それも違います。何故なら、僕は、そもそも初めからコミpo!を真っ当な使い方をする気なんかさらさらないからです!
僕が漫画で描きたい絵で思い浮かべているのは、漫画家の桜玉吉さんみたいなタッチで(って、複数タッチがあるからどれか分からないかもしれないけど)、3Dモデルみたいなタッチじゃないんです。
「じゃ、どうコミpo!を使うんだよ?」
って、思われるかもしれませんが、それが使えるんです。
エクセルや、AzPainter2には画像を加工する機能が備わっていまして、それを活用すると、3Dを元絵にして様々なイラストが生成できるのですね。
取り敢えず、その機能を使って、やはり前回と同じ四コマを作ってみようと思います。
まずはコミpo!で、座っている姿の会社員を3人ほど用意しました(コミpo!の操作方法は、公式サイトを参照ください)。小物はコミpo!があまり充実していないのでカットです。
それをWinShotという画像切り取りができるソフトで切り取ります(無料ソフトです。検索をかければ使い方を解説してくれてあるサイトがあるので知らない人は参照してください。また、WinShotではなく、他のソフトでも別に構いません)。
それを前回と同じように作業し易いようにエクセルに貼り付けます。
その後、またそれをコピーし、AzPainter2に貼り付け(やり方は前回参照)、『フィルタ→輪郭抽出→Laplacian』とやるとイラストが線画化します。
これの余計な線を消しゴムツールで消し、エクセルに貼り付けます。ここからはエクセルの機能なのですが、多分、知らない人の方が多いと思いますので、少し詳しく説明します。
エクセルに貼り付けた画像を選択、右クリックして『サイズとプロパティ』を選びます。
すると、『図の書式設定』が開くので、その中にあるアート効果を使います。
この中から良さげなやつを選ぶのですが、今回は一番下の左から2番目一択ですかね。するとこんな感じになります。
後はこれを再度、AzPainter2に貼り付け、手描きで机とその上の酒や料理を描き込んで1コマ完成。
後は同様の手順を繰り返して完成です。
エクセルのアート効果を応用すれば、もっと手描き部分のタッチと近い感じにもできますが、今回はあまり拘りませんでした。いえ、多分、今回のネタはいらすとやさんのイラスを活用したパターンがベストだと思いますので、がんばっても意味がなさそう…… と言うか、そもそも試してみただけですからね。