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ある意味事故物件

 別のランタンというわけではなく、外に持ち出したあのランタンそのものだった。


 それに最初からここにランタンなんて置いてなかったのだ。手紙の内容をもう一度読む。


 疲れて眠かったんだもの、頭に入ってないなんてしょうがないじゃない。


「この場所は後々お前の拠点になるであろう場所だ。色々不思議なことはあるだろうが、この場所はいわば、来るもの拒まず去る物逃さずみたいな感じで、この中にある物は外で手放しても他の誰かが拾わない限り元に戻ってくる。」


「さらにすごいことに、もしこの部屋が必要!みたいな事を思ったらいつの間にか本当にその部屋が出来てる。拷問部屋が欲しい!と願えば本当に出てくるし、2人きりで夜を過ごしたい!なんて思えば本当にそういう部屋が出てくる。」


「ただ一つ注意点がある。もしお前が食糧庫が欲しい!とか思っても、中に食料とか水は入ってないし、改造する部屋が欲しい!とか思っても中に工具は入ってない。あくまで用意するのは部屋と家具という事を忘れるな。これがこの場所の特徴だ。」


 この場所の中にある物は外に出しても誰かに拾われない限りはここに戻ってくる。こういう部屋が欲しいと願えば本当に出てくる。


 しかし用意してくれるのは部屋と家具だけである。本当に不思議な場所だなここは。


 ここで一つ、気になった事が出来た。もし俺が異世界転生する前の部屋を想像したら、その部屋ができるのだろうか?


 頭の中を俺の部屋のイメージでいっぱいにする。10秒くらい目を閉じていただろうか、ドアが一つ増えていた。ベッド、机、パソコン(電気が通ってないので点かない)、ゲーミングチェア。用意されてたのはそれだけだったが、それでも最高と言うには十分な空間だった。


 一通り堪能したあと、結局何も食べてないことに気づき、リビングへと戻る。そのままキッチンに行こうとした時、何かに足をぶつけた。それは横長の木箱で、蓋の上には紙が置いてあった。


「この中には俺らからの置き土産がある。せいぜい上手く使ってくれよな」

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