男性一人向け、一人の葛藤
登場人物:
男性、高校生、オタク
女性、高校生、ギャル(セリフなし)
〈放課後の学校にて〉
「…よし、誰もいないな」
「まさか机の中にラノベを置いて行っちゃうなんて思わなかったな。いつも鞄の中にいれてるのに忘れてっちゃうんだもんなぁ…」
「うーんと…あ、あったあった。まだ読み終わってないからって学校に持ってくるのはよくなかったかな」
「…ってうわあ!誰か寝てる…この人、たしかギャルの…」
「なんでこんなところで寝てるんだろう。僕なら絶対に家に帰ってから寝るけどね」
「段々寒くなってくる季節だしこのままだと風邪引いちゃうんじゃないかな…起こした方がいい?いやでも迷惑だよな…でも毛布とか持ってるはずないし…」
十秒ほど考える
「そういえばラノベに制服の上着をかけるみたいなのが……絶対にキモがられる!というかまだ僕夏服だから上着ないし!」
「あっ、あまり大きな声出しちゃうと起きちゃうか…」
「…うーん、でもなぁ…ここで放置して風邪ひいたとかになると僕が悪いみたいになるし…」
「…そうだ。起こした瞬間に教室から逃げよう。幸い教室さえ出てしまえばすぐに死角だし僕だとバレなければいい」
「じゃあ失礼しますよ…起きてくださーい!よしダッシュ」
end