★女性一人向け、背理法
登場人物:女子高生、帰宅部
(放課後の学校にて)
女子高生が一人の男子高生の正面に座って勉強を教えている
「うーん、ここ違うなぁ…君はいつも成績いいのになんで数学だけはこんなに苦手なのかなぁ?」
「物理とかは得意だったはずでしょ?というか私よりもどの教科も成績いいじゃん。数学だけできないの変じゃない?」
「…え?文章題が苦手?えぇ…物理とか化学にも文章題も計算もあるでしょ。数学だけ苦手な理由にならなくない?」
彼女は立ち上がり男子高生の隣に移動する
「ふふっ、急に私が隣に座ったからびっくりした?正面に座ったときに本当はびっくりしてほしかったんだけど…まあ君の驚いた顔が見れて満足!」
「あ、顔真っ赤!えへへぇ、面白いねぇやっぱり」
「なんでこんな近くにって…そりゃ向かい合うよりも隣り合う方が教えやすいには当たり前でしょ?」
「集中できないならー、私は正面に戻りますっ!」
正面に移動する
「あーあ、もったいなーい。折角美少女から勉強を教えてもらえるっていうのにそのチャンスを無駄にしたー」
「もう帰っていいよって……ひっどーい!なんなの!邪魔だってこと!?」
「…え?別に忙しいとかないよ。友達には先に帰ってもらったし」
「そりゃそうでしょー。友達に待ってもらうとか流石に申し訳ないに決まってるじゃん?」
「ほらほら。次の問題!」
教科書をのぞき込む
「ふむふむルート3のー…あ、これ背理法の問題じゃーん」
「え、背理法だよ。は、い、り、ほ、う。知らない?絶対授業でもやったってー」
「それが本当だと仮定したときに矛盾が発生するから嘘になる、もしくはその逆っていう…」
「わかんない?そうだなぁ…じゃあ私が君のことを嫌いだと仮定する。するとどうなる?」
「そう!勉強を教えてくれない!というか私も教えない!嫌いな人にわざわざ放課後に残って勉強教えたりしないってー」
「つまり矛盾があるからぁ…あははっ、また顔赤くなった。これはただ私が君のことを嫌いじゃないっていうことの証明でしかないんだよ?先走りすぎー」
「じゃあ好きかどうかって…も、もうっ!直球すぎ!さっきから極端だよ!」
「…好きかどうかは…仮定して考えてみたら?」
end