表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フリー台本 百人一首  作者: ルト
8/11

8 喜撰法師

原文

わがいほは 都のたつみしかぞ住む

世をうぢ山と 人はいふなり



現代語訳

私の庵は、都の東南にあって、このように心静かに住んでいる。

だのに、ここを世を憂しとして住む宇治山だと、世間の人々は言っているよ。



世の中から忘れ去られたような、この場所が、私はお気に入りです。

誰かを招いたりはしませんが、あなただけは特別です。

普段から、ここに住んでいるんですよ。


……えっ、誰にも見つからないような場所ですって?

ひょっとして……何か、良く無いこととか、考えていませんか?


違う?

こんな場所で暮らしているなんて、まるで世捨て人じゃないかって?


そう考えてしまうのも、無理はありませんね。

昔は確かに、どこか一匹狼なところがありました。

でも、そういうわけじゃないんですよ。


ここには何もないように見えますが、必要以上のものがないだけなんです。

日常ではどうしても、いらないものまで抱え込んでしまいます。

いらないものまで抱えてしまうと、知らず知らずのうちに疲れてしまうんですよ。

だからこそ、必要なものだけで過ごせる場所が、私には必要なんです。

ここは心を静かにして、癒してくれる場所なんです。


わがいほは 都のたつみしかぞ住む

世をうぢ山と 人はいふなり


あなたも、もしよろしければここに住んでもいいんですよ?

一緒に暮らしてみれば、きっとその良さが分かります。

どうですか? 一緒に、暮らしてみます?


えっ、まだ早いって?

フフッ、もちろん冗談ですよ。


でも……いつかそんな日が来たらいいなって、私は待ち続けていますね。

あなたは、わたしにとって必要な存在ですから……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ