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夏芽が咲いたら  作者: 坂江快斗
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手紙



あきらちゃんへ。




このなつは、とても楽しかったです。


もっといっぱいお話したかったなぁ。


ぼくね、しょうらいはお医者さんになろうかなって思ってるんだ!


病院にいるお医者さん、すっごくかっこよかったし、

おかあさんのことをいっしょうけんめいなおしてくれたし。


それにね、あきらちゃんのびょうきもぼくがなおしてあげたいんだ!

しゅくだいは、全然終わってないんだけど。


病気が治ったら、またお話もできるしね!


つぎは、いつ会えるんだろ。

秋かな、冬かな、春になっちゃうのかな。


でもね、なんとなくまた夏に会える気がするんだ。


今度は、海で泳いだりバーベキューしたり、いっぱいあそぼ!


また手紙も書くよ!


それじゃあね!


                            そごうななせより












「・・・うう・・・あああっ・・・」


月の光が照らす中、何度も何度もその手紙を読み返した。


涙で文字がにじむ。もう、泣いてもいいよね。


きっと、きみはいつか、私のことを忘れるかもしれない。

それでいいし、そのほうがいいんだ。


でも、わたしはね、ずっとおぼえていると思う。


きみたちがくれた思い出を、ずっとずっと。

両手に抱えていくよ。





ねえ、おつきさま。



いまのわたしは、わらっていますか?






夏芽から、最後の花びらが落ちた。

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