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第77話、祐也は穐斗と再会するために手を尽くします。

 祐也ゆうやが手際よく、準備をするのを日向ひなたが、


「お前……外見は好青年だが、えげつない……」


と呟いた。

 目の前では、ありきたりの道具で、日向曰く【えげつない】罠や仕掛けが生み出されているのだ。


「と言うか、オーストラリア時代に、ヒッチハイクの時に、代わりにと襲おうとする変態親父を伸した方法ですよ。オーストラリアで、最初に会ったおじさんが元々軍隊にいた人で、武器を作る方法に、見た目は全く危険はないように見えるけれど、武器を隠す方法、倒し方を教わりました。それに、そういう人間から逃げる時は、その男の免許証と車のキーを奪って逃げるといいとか。お金を盗むと泥棒ですが、変態から逃げる時の防御だったら許されるでしょ?」

「……お前の生きざま……と言うか、えげつない戦いを見届けてやろう」

「何いってるんですか?先輩?人間じゃない、存在ですよ?あの姫はいい子ですが、あれと一緒に思っちゃダメです」


 祐也は告げる。


「ぶっ潰せるならぶっ潰す。もしくは、妖精の王子を取っ捕まえて人質ですよ」

「……最近体なまってるなぁ……」

「又々。先輩の勇姿、スゥ先輩にお伝えしますよ」

「お前の勇姿は一応、醍醐だいごにな」


 と言った日向に、祐也が、


「いえ、醍醐先輩には、多分、『よくやりました。さすがは忠犬‼』って言われそうです」

「……お前の中の醍醐は、お前の主か?」


呆れつつ、モルガーナに出して貰った武器を確認する。


「うん。これだと大丈夫か?仕舞う場所なら、ありそうだ」

『ゆうにいちゃん‼ひなにいちゃん‼うちも行くよ~‼』

『何いってるんだ‼』


 振り返った祐也は弓を持っている妹を見る。


『あのなぁ、兄ちゃん。昔なぁ、悪霊払いに弓を用いたってしっとった?』

鵺退治ぬえたいじか?』

『それも弓やけど、今でも神聖な行事でな?弓弦ゆづるを弾いて鳴らすんよ。この音が嫌いなんやと。矢は射るんはできんけど、後で援護する‼で、あきちゃんにあうんよ‼』

『……無理はするなよ?』

『ゆうにいちゃんもな?』

『……』


 フーンフーンと鼻唄を歌いながら去っていった妹に、


「もうちょっと大人しい子に育って欲しかった‼」

「いや、お前の所、兄貴の一平いっぺい先輩も柔道だけじゃなく、古武道、空手道、剣道の猛者だろうが。俺も敵わん。それに下のひめも柔道に合気道……無駄に暑苦しい家だよな」

「まぁ、父が自分で身を守れるようにって奨励したのと、母もなぎなたと、空手道をしてますし……」

「お前のあのお父さんの見た目で、居合抜きの達人とは思わんわ。剣道も。それで獣医」


祐也の父は獣医である。

 祖父がよく虐待を受けていたりしつけのできていない犬を預かり、面倒を見ていたので、そのまま獣医の道を選んだ。


「言うか、ペットだって今は小型犬が主流ですけど前は、ハスキーやゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリバーが流行で多かったんですよ。しかもきっちりしつけてない。吠えるし暴れるし、父さんも大変だったんですよ。大型犬は力が強いので、女性には無理なんです。で、母さんと二人で取っ捕まえて、押さえ込んで、注射‼今の小型犬のこっちは吠えまくる、他の犬との交流の仕方が解らない、主も甘やかすから付け上がる、変なしつけをするから、噛むし暴れる。酷いのなんて、ほら、あのアンジュと同じジャック・ラッセル・テリアに、飼い主が『携帯が鳴ったら吠えろ』と教えたそうですよ」

「何か、うるさそうだな」

「いえ、もっと酷いですよ。携帯が鳴って、電話をとろうとした飼い主のお姉さんにガブッ!です」

「ゲッ!」

「しかも、猟犬じゃないですか、習性で、噛むと首を振るんです。そうすると噛み傷が深くなる。それとか、振りはしないんですけどぐいっとひねる。そのお姉さん傷だらけで、よく病院に行くそうです。傷跡が残るし、後々まで痛みが残って、辛いってこぼしてましたよ」

「それは嫌だな……家も飼うことになるとおもうが、スゥや子供に安全にきっちりしつけよう」

「そうして下さい。その方が犬にもいいんです」


 犬を飼う際の飼い主の責任は重いのである。

 それを承知で購入するべきである。

 安易に購入し、


『小さい頃は可愛いけれど、大人には……』


そういうのは最低である。

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