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ゆっくりと扉が開き、その向こうの光景が露わになった。煌々と灯る明かりが網膜を突き刺す。
俊哉は一瞬めまいを覚え、顔をしかめた。
半ば歪んだ視界の中で、扉の向こうから三人分の影が歩み出た。
背後の光に目が慣れ、次第に影が実体となっていく。
そして、息を呑んだ。
これが現実の続きであることを理解し、その瞬間に、途切れていた恐怖が俊哉の身に迫った。
男が三人いる。
二人には見覚えがあった。ノータイの白人と、窮屈そうにスーツを着込んだ黒人。記憶が途切れる直前、リビングに踏み込んできた、あの二人だった。
俊哉の目は、自然と黒人の方に吸い寄せられる。
拳銃は持っていなかったが、俊哉にはその掌が血に染まり、紅い雫が滴っているのが見えた。
人殺し。




