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『W.A.R.』  作者: sethy
STAGE 1
81/332

76

 本能が訴えるものなのだろう。強烈な暴力と圧倒的な腕力の差を見せつけられたいま、白人の体格はそれまでの倍以上に大きく見えた。


 床に突いた手が震え、肘から力が抜けていく。


 立ち上がろうにも腰から下の感覚が鈍い。自分のものとは思えないほど遠くに感じられた。


 恐怖が身体を蝕んで行くのを、俊哉は感じた。


 ただ見ることしかできない視界の中で、男が動いている。


 右手が上着の中に入ったと思った瞬間、その手には大振りなナイフが握られていた。恐怖は視覚情報にまで影響するものらしい。男の動きが断片的に見える。


 口角を吊り上げ、笑みを深めた外人が、ナイフを片手に歩み寄ってくる。


 だがそれさえも、ダウンロードの遅いネット動画のように、飛び飛びに見える。


 果たして男がいま、自分とどれほどの距離にいるのか、もう俊哉には正確に判断することができなかった。

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