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『W.A.R.』  作者: sethy
STAGE 1
78/332

73

 男の腹に飛び込んだ瞬間だった。


 恐ろしく硬い何かが、背中に打ちつけられた。


 吸い込み、止めていた息が、唾液と一緒に吐き出される。


 頭は男の下腹部に接触したが、ろくに打撃らしい打撃になったとも思えない。その前に、俊哉の身体はフローリングの床に叩きつけられていた。


 痛みに悶え、仰向けになった視界の中で、男が指を絡ませた両手を解いている。背中に落とされたのは、男の合わせた拳だったらしい。


 およそ人の手とは思えない硬度だった、と思った瞬間、俊哉の身体は宙に浮いた。


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