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『W.A.R.』  作者: sethy
STAGE 1
75/332

70

 あまりにも有り得ない光景過ぎて、何一つ言葉が出てこなかった。


 誰だお前は、という誰何の言葉すら、思い浮かばなかった。


 確かに、リビングに人はいた。


 だがそれは母ではなく、そして日本人ですらなかった。


 俊哉がどうにかうめき声ともつかない声を絞り出すと、その人物がこちらに向き直った。


 黒いスーツに黒のネクタイを締めた、おそらくは三十過ぎの男。


 顔は日本人にしては彫りが深すぎるし、肌も白すぎる。


 瞳はサングラスで隠れていたが、もしかしたら青いのではないか。


 白人、と理解するよりも、もっとストレートに、外人、という言葉が俊哉の頭に浮んだ。

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