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二次予選は参加者を組分けして、五対五の対抗戦で行われた。
会場に集まった参加者たちは、この時始めて、オフライン状態で実際に人の操作する機体同士の格闘戦を行ったのだった。
自分が変われる期待に胸を膨らませながら、俊哉は用意されたシートに腰を下ろした。
右手で強く操縦桿を握りしめた。
その瞬間、期待も不安も、すべてが消えた。
外部からの干渉も消え失せた。
ただ冷静に戦闘機を飛ばす、パイロットになっていた。
使い込んだ自分のコントローラーではない違和感や、シートの座り心地などは、関係なかった。
まったく普段通り、いや、普段を上回る技量で、俊哉は手早く敵組の二機を撃墜した。
背後に敵の生き残りが占位したのは、その時だった。




