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二次予選からは会場が用意された。
東アジア圏予選大会、と大々的に宣伝された二次予選は、関東の海浜地帯にある日本でも有数の大イベントホールを貸し切って行われた。
ちょうどピラミッドを逆さにしたような会場建物の前に立った俊哉は、本当に見つけられたのかもしれないと思い始めていた。
父や母が持っているもの。
懸命になれるもの。
どんなものでもいい、とはいえ、それが所詮は娯楽に過ぎない、ビデオゲームであることにはやはり負い目を感じていた。
だがそれでも、ここで勝ち抜くことができたとしたら。
東アジア圏の代表として本大会への出場することになったとしたら。
数百万人の頂点に立てたとしたら。
その時は誰に憚ることもなく、胸を張って言えるのではないだろうか。
これが、おれがいま、夢中になれるものだ、と。




