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俊哉にも、この出場許可証が送られてきた。
当時、すでにそれなり以上の腕を持ち、『W.A.R.』というゲームにのめり込み始めていた俊哉だったが、出場には前向きになれなかった。
出たところで負ける。
自分より上手い奴はいくらでもいる。
そんな考えが先に立った。
だが同時に、何にも情熱を傾けられない自分を強く意識し始めている時期でもあった。
これを契機に、何かに夢中になれるかもしれない。
たとえ娯楽でしかなくても、夢中になれるものが初めて見つかるかもしれない。
最終的にはその想いが俊哉に大会出場を決めさせた。
出場を決めるまで決意に揺らぎのあった俊哉だったが、操縦桿を握れば、迷いはすぐ消えた。
俊哉は一次予選である限定配信ミッションを楽々とクリアし、成績上位者として選ばれた。




