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それからしばらくは、『W.A.R.』の話題に終始した。
最近配信された新しいミッションの攻略法などを三人から訊かれ、知っている範囲での情報を披露した。三人は興味津々といった様子だったが、話の中心になっている俊哉の方は、説明の言葉がスムーズに出てこない自分に半ば驚き、半ば納得しながら、どうにか会話を進めていた。
感覚ではわかっているがうまく表現できないことが『W.A.R.』には多いと、俊哉は思っている。
実際にパソコンの前に座り、サイドスティック式コントローラーを握り締め、フットペダルに足を乗せて、初めて思い出せる情報が、あまりにも多いのだ。
ほとんど感覚で飛んでいる。それが真実だった。
だがそんなことを口にしようものなら、また世界一に認められた云々と始まるだろうと思い、それを嫌った俊哉は、言葉に詰まる度に、その先をどうにかはぐらかしていた。




