44/332
39
「特にシノは、昨日の夜もだいぶ助けられてたしな」
屈託ない笑み、とは、こういうものをいうのだろう。ベンチには座らず、真治の脇に立つ大竹直人が、最後に口を開き、元々細い目をさらに細めて笑った。
いつも通りのメンバーがそろっていた。この時間、ここに集まる時は、必ずこの四人だった。
特に親や学校に反抗しているわけではない。
勉強が嫌いで、成績が目に余るほど悪いわけでもない。
他の三人がどう思っているかはともかく、俊哉自身に限れば、むしろ学校は好きだと思っている。
ならばなぜ今、こうしてここに屯し、授業に出ようとしていないのか。
少し前、遅刻などが多いことを担任に問い質された。
親を呼ぶほどではないが、と付け加えた上で、担任はなぜ遅刻が多いのか、と俊哉に迫った。




