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俊哉の通う高校は、このまま直進して五百メートル。もう目と鼻の先だ。
周囲を見渡せば、同じように登校する制服姿が幾人もいる。
が、俊哉はここで進路を変える。
横断歩道を渡り切ったところで左折。そのまま二百メートルほど走る。
右手に生垣が現れ、少し先で一部途切れていた。
俊哉はその切れ目に自転車の先を向ける。
中は大きな運動場を完備した公園だった。
陸上競技用のトラックにテニスコートを六面完備した、緑地公園。俊哉の通う高校の真裏にあることもあり、よく同じ制服姿が見かけられる場所ではあった。
但し、それは放課後のことだ。
授業が始まる午前八時半前のこの時間に、この公園で制服姿を見かけることはまずない。
いるとすればそれはもう、ある種の疑惑をかけられて当然だ。




