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俊哉の前に、翼を休める巨大な鳥が現れていた。
宵闇のように深い黒の翼、黒の身体を持つ、鋼鉄の怪鳥だ。
「《X―2》 ぼくたちの機関で研究、試作されたステルス戦闘機だ」
背中はこちらに向けたまま、ロバートが言った。
漆黒の怪鳥の傍には、すでに十人近いツナギ姿が見え隠れしている。
各々作業に取りかかっているようだったが、俊哉のいる場所からでは、何をしているのかわからなかった。
それほどに〝鳥〟は大きい。
〝頭〟から〝尾〟まで二十メートルはあるだろうか。まさに怪物と呼んで差し支えない巨体は、強いライトの明かりを受け、艶やかな光沢を見せている。
一種妖艶でさえある輝きに、俊哉は完全に目を奪われ、言葉を失った。




