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『W.A.R.』  作者: sethy
STAGE 2
112/332

20

「ぼくたちには時間がないんだ」


 罵声に身を縮めたのを見られたのだろうか。ロバートが彼らの状況を説明するかのような言葉を口にした。


 そのまま広い空間の内部を少し歩いた。まだこの場所が、空母の中のどのような場所に当たるのかまでは飲み込めず、ただ行き過ぎるツナギ姿の外人たちを見送る時間が続いた。


 そうしてしばらく経った時だった。前を歩く白衣の背が止まった。


 ロバートが何かを叫んだ。プリーズ、までは俊哉にも聞き取れたが、それから先のネイティブな発音はろくに聞き取れなかった。


「少し下がって」


 振り向いたロバートが促す。


 俊哉は言われるままに後退した。


 その三歩目だった。


 突然、腹に響く機械音が響き始めた。わずかだが、足元が振動している。

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