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三人の男に従って、俊哉は部屋を出た。
白衣の男が先頭を歩き、黒人と白人が俊哉の両脇に立つ。逃げ出したりさせないためだろうか。
部屋の外も、殺風景さには大差なかった。
屋内なことには間違いなかったが、天井近くを這い回る、大小何本もの配管類は、工場を思い出させた。大人の男が三人並んでも広く感じられる廊下だったが、所々に見えるむき出しの鋼鉄部分は、部屋の中と同じ、何ものも寄せ付けない硬さだった。
白衣の男は迷う様子もなく、鋼鉄の廊下を歩き、しばらくして立ち止まった。
両開きに扉の前だった。一見して、俊哉にもそれがエレベータであることがわかる。
程なくして、扉が開いた。白衣の背に続いて、箱に乗り込む。
扉が閉まると、独特の感覚が身体に伝わった。どうやら上へと移動し始めたらしい。




