第18章:最初のクエスト
第18章:最初のクエスト
正式に冒険者として登録を終えたコラカンサダは、しばらくその場に立っていた。
受付の女性の言葉が、まだ頭の中に残っている。
「これであなたは正式な冒険者です」
その一言だけで、胸の奥に奇妙な高揚感が広がっていた。
「……本当に始まったんだな」
彼は小さく呟いた。
この世界での冒険が、ついに本格的に始まったのだ。
コラカンサダはゆっくりとギルドホールを見回した。
先ほど入ったときと同じように、冒険者たちが思い思いに過ごしている。
仲間と談笑する者。
クエストについて議論する者。
酒を飲みながら休んでいる者。
その光景を見ていると、ここがゲームの中だということを忘れそうになる。
それほどまでに、この世界は現実のように感じられた。
「さて……」
彼は小さく息を吐いた。
次にやるべきことは決まっている。
「クエストだな」
彼の視線は、ホールの奥にある大きな掲示板へ向かった。
そこには、数え切れないほどの紙が貼られている。
近づくにつれて、それがすべてクエストの依頼書であることが分かった。
「うわ……すごい数だな」
コラカンサダは思わず声を漏らした。
掲示板の前には、すでに何人かの冒険者が集まっている。
それぞれが紙をじっと見つめながら、どの依頼を受けるか考えているようだった。
コラカンサダもその中に加わり、掲示板を見上げた。
依頼内容は様々だった。
森のモンスター討伐。
商人の護衛。
薬草の採集。
どれも冒険者らしい仕事ばかりだ。
「初心者向けは……どれだ?」
彼は慎重に依頼書を読んでいく。
まだこの世界の戦闘には慣れていない。
いきなり難しいクエストを受けるのは危険だ。
しばらく探した後――
一枚の依頼書が目に留まった。
「初心者向け:森のスライム討伐」
「……これだな」
コラカンサダは小さく頷いた。
スライムなら、多くのRPGで最初に戦うモンスターだ。
おそらく、この世界でも同じような存在だろう。
彼はその依頼書を掲示板から外した。
すると、すぐに視界にシステムメッセージが表示された。
「クエストを受注しました」
「おっ」
思わず笑みがこぼれる。
これで、彼の最初のクエストが始まった。
「よし……行くか」
コラカンサダは依頼書を軽く握りしめた。
そして――
ギルドの出口へ向かって歩き出した。
彼の冒険者としての最初の戦いが、今まさに始まろうとしていた。
―続く―




