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化粧品関連発売とクリステル化粧品店

【化粧品関連発売】


 昨年度、冒険者ギルドとアカデミーの販売所で

 限定的に発売した製品。


 まず、魔石回復薬。

 これは冒険者ギルドでのみ発売した。

 というか、数が少なすぎる。

 だから、店頭に並ぶ前に売り切れてしまい、

 幻の薬と呼ばれることになった。


 あまりに評判が高くなって『エリクサー?』とまで言われている。

 だから、

 「これはラ・シエルのダンジョン20階以降で落ちている」

 などとデマを流したら、ダンジョンがえらい混みだした。


 まあ、20階以降に行けるような冒険者は数少ない。

 混むといってもたかが知れているのだが。


 魔石回復薬はある程度の大量生産も難しくない。

 しかし、市場が大混乱するのが目に見えているので自重している。


 

 続いて、基礎化粧品。

 原料は魔石、果物の梨、カモミールの花、マッシュルームの花だ。

 これらは増産が難しい。


 なので、これらの配合量を減らし、

 昨年度よりも3倍程度の量を製造している。

 薄めたということだが、それでも十分な効能を持つ。


 効果は美白、肌のうるおい、シミ・ソバカスなどの除去である。

 もちろん、薬師対策として効能を謳ってはいない。

 以前ならば1晩でニキビ跡が消えたが、それが2晩になる程度だ。



 育毛・養毛剤。

 これらに関しては、程度に応じた製品を開発している。

 つまり、頭髪がつるっパゲ、うす毛、腰がないなど、

 髪にはいろいろな症状がある。

 これらに対応した製品を提案している。


 いずれにしろ、ものがあれば効能など聞かずに

 ひったくるように買っていく客が多い。


 また、頭髪に関する問題のうち、

 ふけ(脂性・乾性)、かゆみに関しても対応製品を出している。



 シャンプーとヘアケアオイリーリンス

 魔石回復薬の薄めたものが混ぜてある。

 クォリティが上がったと評判だ。


 数もそこそこ出せるようになってきた。


 ただ、ネックは精油。

 大規模な花畑を造成しているところだ。

 花としては、

 ラベンダー 7月頃

 ゼラニウム 四季咲き

 カモミール 春から初夏

 オレンジ 種類により冬~夏

 ベルガモット 冬

 レモン 秋から春

 ローズマリー

 ジャスミン

 などの花畑・柑橘類畑を精油用に栽培面積を拡大している。

 農家の方も、商品作物として有望なので、大変乗り気だ。


 これらは化粧品だから、薬品じゃない。

 薬師ギルドに関係ないのが便利だ。

 商人ギルドに登録するだけである。

 商人ギルドは緩いギルドで、締め付けが厳しくない。


 まあ、ほっておくとどこかのギルドに取り込まれてしまうので、

 自分たちで精油ギルドとか化粧品ギルドとかを作っている。


 繰り返すが、ギルドは運用次第で自分たちを外部から守ってくれる。

 そもそも、当初はギルドはそのために結成されたんじゃないかと思う。

 しかし、現状は自己利益を確保するためだけの集まりになっている。



【クリステル化粧品店】


「私ね、化粧品を扱おうと思うの」


 ある日の夕食の食卓で母ちゃんがそう宣言した。

 母ちゃんは決心すると行動が早い。

 次の日、冒険者ギルドのギルマスと薬師のアンリさんのところに行き、

 早々に話をまとめてしまった。


 これは母ちゃんの交渉力の賜物、というよりも、

 母ちゃん世代の人たちは母ちゃんに弱い。

 永遠のアイドルなのだ。


 もっとも、冒険者ギルドで化粧品関連を売るのは無理がある。


 母ちゃんは冒険者用品店である店舗を大きく改造。

 デザイナーのピエールさんにも参画してもらって、

 なんだかやけにおしゃれな店に仕上がった。


 ピエールさんはモダンでシャープなデザインが好きみたいだ。


 店の一角にティーコーナーも設けて、

 ケーキとかも出すようにしている。

 このケーキが評判で、ケーキも販売することになった。


 もう、女性と多様性の人専門店になりつつある。


 頭の寂しい人(男性)も店に入りたいのだが、

 どうも気後れするみたいで、その気持はよくわかる。

 なので、2階にこっそり頭髪相談コーナーを設けた。



 1階があんなふうになってマダム御用達の店になったので、

 父ちゃんの居場所がなくなってしまった。

 で、1階とは入り口を分けて、冒険者用品は2階で売ることにした。


 店に並べる商品なんだけど、父ちゃんと相談の結果、

 高級品・高機能品にシフトしてはどうか、という話になった。


 元々、高級武具を販売したい、というのが父ちゃんの夢だった。

 俺も2年生になって魔導具に凝り始めている。


 だから、攻性魔導具品を中心とした店にすることにした。

 魔法をぶっ放す武具だな。

 まあ、趣味性の強い店、冒険者のサロンとなったのだ。

 試し打ちとか地下でいくらでもできるし。


 最終的に魔導具に魔法陣を刻むのは外注となるが、

 将来的には俺が参画できたら、と思っている。



 ちなみに、店の場所は商店街の少し奥まったところにある。

 ここいらは街でも中心街だから、土地代は結構な額になる。

 30m四方程度の街の中心地としてはかなり広めの土地だ。

 父ちゃん・母ちゃんが冒険者時代に稼いだ金を全額つぎこんだのだ。


 わずか数年の冒険者活動ではあったのだけど、

 母ちゃんが父ちゃんに無駄遣いをさせなかった。

 冒険者といえば、飲む/うつ/買うは普通。

 それを一切禁止させ、極力貯蓄にまわしたのだ。


 母ちゃんの前では父ちゃんは借りてきた猫状態で、

 上級冒険者に見合わない質素な毎日を送っていたらしい。


 でも、その御蔭で貯蓄は軽く億を越え、

 さらに母ちゃんのコネクションで一等地をゲットしたのだ。

 ※金があるだけでは、こういう一等地を買えない。


 そこに広い地下室(トレーニングルームを含む)と

 4階建ての家を建てたのである。

 ちなみに、建物は土魔法で立ち上げるために、

 前世日本と比較すると随分と安価に建築できる。



 もっとも、父ちゃんたちは冒険者を引退したと言っても、

 本格的な冒険者活動をしなくなったというだけだ。

 無理をせずに定期的にダンジョンで魔物を討伐している。


 それに、このところ俺たちも毎日のようにダンジョンに行くし、

 そもそも俺が魔石を生成できる。


 だから、魔石収入だけでも結構な額になる。

 ただし、俺はある思惑があって魔石に頼ると危ないかも、

 と想像している。

 だから、両親は金銀白金といった資産価値のある金属に移行している。

 前世でも卵を一つのカゴに盛るな、と言われていたからな。



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