第4章 21話 「オペラ殺人事件 中編」
21話です。
中編でした。
いつも読んでくれてありがとうございます。
m(._.)m
名探偵 神楽坂倫子シリーズ File 1
「オペラ殺人事件 中編」
しばらくするとマジカルチームのメンバーが、控室に集まり始めましたわ。
まず最初に部屋に入ってきたのはサトミンですわ。
「どうしたの~?何かあったの~?」
サトミンはスパナを手に私の顔を見ながら、心配そうに言いましたわ。
「みんなが集まってから説明するね…。」
私がそう言うと、サトミンは不思議そうな顔をしておりましたわ。
悲しみにくれる私を見て不思議に思ったのでしょうね。
サトミンがマミタンの顔を見ると、マミタンは困った顔をしていたわ。
あんなにおいしいケーキが食べられなくなってしまったんですもの、当然ですわよね。
マミタンの気持ちはよーくわかりますわ。
「わかった~。」
サトミンは笑顔でそう言うと、ソファーに腰掛けましたの。
ーサトミンSIDEー
ボクが師匠から言われた部品をバラしてしたら、マミちゃんがやってきた。
休憩するから控室に来てほしいんだって。
そう言えばリンリンが持って来てくれた、差し入れのケーキがあるんだよね。楽しみだなぁ。
そう思いながらボクが控室に行くと、リンリンは何かを手に持って悲しそうに立ってた。
泣きそうな顔をしているけど何かあったのかな?
リンリンの事だから多分食べ物の事だろうな。
差し入れのケーキを全部食べちゃったのかな?
みんなが集まってか説明するって言ったから、座って待っていよう。
ボクはそのままソファーに座った。
ーーーー
次に部屋に入ってきたのはプリティちゃんですわ。
プリティちゃんはなぜか満足そうな顔をしておりますが、何か良い事でもあったのでしょうか?
少々、気になりますわ。
「どうしたのだ?」
プリティちゃんはいつもの口調で私にそう言いましたわ。
「ちょっと待っててね。全員揃ってから話をするね。」
私がそう言うと、プリティちゃんは
「わかったのだ。」
そう言ってプリティちゃんはマミタンの方をちらりと見てから、サトミンの隣に腰掛けましたの。
ープリティSIDEー
マミタンがプリティのコクピットにやって来たのだ。
「プリティちょっといい?」
開いているコクピットハッチの前に立って、マミタンが私に話しかけてきたのだ。
「何なのだ?」
「みんなでリンリンの持ってきてくれた差し入れのケーキを食べるから、控室まで来て。」
「わかったのだ。すぐに行くのだ。」
私がそう返事をすると、マミタンはプリティから降りていったのだ。
私はプリティベアーのぬいぐるみを置く位置が決まらなくて悩んでいたけど、考えるのをやめて控室に向かったのだ。
それにしてもなかなかいい場所が決まらないのだ。
どこがいいのだ?
私が控室に入るとリンリンとマミタンが立っていたのだ。
リンリンは何か思いつめたような顔をしていたのだ。
聞いてみると全員揃ったら話をするらしいのだ。
私がマミタンの顔をみると、マミタンは困った顔をしていたのだ。
リンリンに何かあったんだろうけど、リンリンの事だから、間違いなく食べ物の事なのだ。
リンリンは食いしん坊なのだ。
食欲に取り憑かれたお化けかも知れないのだ。
それとも食欲の神様の敬虔な信者なのかもしれないのだ…。
リンリンの事だから、差し入れするはずのケーキを全部食べちゃった可能性もあるのだ。
もしそうだとしても、笑って許してあげるのだ。
その時私はそう思ったのだ。
ーーーー
ーマミタンSIDEー
あたしがみんなに声をかけ終えてから控室に行くと、リンがゴミ箱の前で丸まった紙みたいな何かを手にしたまま、泣き出しそうな顔をしてたの。
リンったら我慢出来なくなって、差し入れのケーキを全部食べちゃったのかしら?
あんな大きなケーキでも、リンにかかれば瞬殺よね。
あたしは真っ先にそう思ったけど、とりあえず何があったのかを聞いてみたの。
そしたらケーキが無くなってたっていうのよ。
「リンが食べちゃったんじゃないの?ウフフ。」
なんて冗談はリンには絶対に通用しないわ。
だってリンは食いしん坊なんだもの。
でも誰がリンのケーキを食べちゃったのかしら?
ずいぶんと命知らずな事をするわね?
そんな事をしたらリンに末代まで祟られるわよ?
食いしん坊のリンの食欲は底無しなんだから。
少なくともマジカルチームにそんな命知らずはいないはずよ。みんなリンの食欲のすごさを知ってるからね。
でもそうなると、一体誰がケーキを食べちゃったのかしら?
部外者がここに入る事は出来ないし…。
そんな事を考えてたら、サトミンが来たの。
サトミンは「どうしたの?」っていう顔であたしを見たわ。
あたしはサトミンが犯人じゃないのは、その顔を見てすぐにわかった。
サトミンはすぐに顔に出るから嘘が下手なのよ。
それにサトミンもケーキは好きだけど黙って食べるような子じゃないし、サトミンが犯人とは考えられないわね。
次にプリティが来たけど、話を聞き終えたプリティも黙ってあたしの顔を見たの。
プリティは食へのこだわりはない子だから、プリティでもないわよね…。
間違いなくコクピットに並べたぬいぐるみに、夢中だっただろうし…。
お姉ちゃんとマナミンは…どう考えても無いわね。考えるまでもないわ。
じゃあ誰がリンのケーキを食べたんだろう?
不思議な話だなとあたしは思ったわ。
ーーーー
「あら?みんなで休憩しているの?」
マナミンは控室に入ってきてすぐに、私たちを見てそう言いましたわ。
最後に女神様とマユタンが控室に来られましたの。
名探偵 「お疲れさまです。」
マミタン 「お疲れさまです。」
サトミン 「お疲れさまでーす。」
プリティ 「お疲れさまです。」
私たちはマナミンと女神様に、挨拶をしましたわ。
これで全員が揃いましたの。
「皆さんに悲しいお知らせがあります…。」
私は沈んだ声で、皆様に言いましたの。
マユタン 「どうしたのリンちゃん?」
マナミン 「何があったの?」
サトミン 「なになになに?」
プリティ 「どうしたのだ?」
名探偵 「差し入れのケーキが何者かによって盗まれました…。」
マユタン 「あらあら!」
マナミン 「大変!」
サトミン 「えぇ!盗まれちゃったの!」
プリティ 「犯人は誰なのだ?」
名探偵 「これがその証拠です…。肝心なケーキはまだ、見つかってません…。」
私はくしゃくしゃに丸められた包装紙と、リボンを手に持って皆様に見ていただきましたわ。
マユタン 「あらあら。」
マナミン 「哀れな姿になっちゃったわねぇ…。」
サトミン 「紙とリボンは食べられないね。」
プリティ 「犯人は誰なのだ?」
名探偵 「犯人はまだわかりません…。」
マユタン 「どんなケーキが、入っていたのかしら?」
マナミン 「何個くらい入っていたの?」
サトミン 「イチゴ?モンブラン?チョコ?」
プリティ 「ハーゼルアオバのケーキなのだ。」
名探偵 「そうです。ハーゼルアオバのオペラが1個、入っていました。」
サトミン 「1個だけなの?」
プリティ 「1個じゃ足りないのだ。」
マミタン 「1個だけどすごく大きいのよ。リンがハーゼルアオバの店長に頼んで、特別にこ~んなに大きな、オペラを作ってもらったのよ。」
マミタンはそう言って、空中に左右の人差し指で、大きな四角を書きましたの。
サトミン 「えぇ!そんなに大きいの!」
プリティ 「そんな大きなケーキ食べきれないのだ。」
マユタン 「すごく大きいわねぇ。」
マナミン 「何人分あるのかしら?」
名探偵 「通常はハーゼルアオバさんが、一日に販売する分です。店主さんのご好意で特別に作ってもらったのです…。」
そう言うと同時に、私の頬を一筋の涙が流れましたの。
マユタン 「リンちゃん…。」
女神様はそう言って、口に手を当てられましたの。
「そんな…。」
マナミンも同じく、口に手を当てられましたわ。
「リンリン…。」
サトミンは泣きそうな顔になりましたわ。
「リンリンかわいそうなのだ…。」
プリティちゃんも悲しそうな目で、そう言ってくれましたの。
ーーマユタン。マナミン。サトミン。プリティSIDEーー
マユタン 『ケーキを盗まれたなんて、かわいそうなリンちゃん。リンちゃんは食いしん坊ですものね。』
マナミン 『ケーキが盗まれてリンちゃんは悲しいでしょうねぇ。だってリンちゃんは食いしん坊だもの。』
サトミン 『リンリンはすごい食いしん坊だからなぁ。泣くほど悲しいんだろうなぁ。見ていてこっちまで泣きそうになるよ…。』
プリティ 『食いしん坊のリンリンがかわいそうなのだ…。』
ーーーー
名探偵 「私はこれから、犯人を探そうと思います。皆さんも手伝ってくれませんか?」
私は泣き出しそうな顔で訴えましたわ。
マユタン 「喜んでお手伝いさせてもらうわ。」
マナミン 「私も喜んで手伝うわ!」
サトミン 「ボクも手伝うよ」
プリティ 「わかったのだ。」
マミタン 「犯人はやっぱり…。」
私達がそう言って心を一つにしていると、その時は突然やって来ましたの。
がちゃ。
不意に控室の奥にあるドアが開きましたの。
【次回予告】
失われたケーキを軸に、心を一つにしたマジカルチーム。
そして迎える急展開!
さぁ!名探偵 神楽坂倫子の出番だ!
次回
「オペラ殺人事件 後編」
乞うご期待!




