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第四章  1話「青葉島ってどんなとこ?」

第四章の幕開けです。



いつも読んでくれてありがとうございます。


 m(_ _)m

東京都青葉島。


 神奈川県の沖合い数十km程の所にあるこの島は、島の半分を埋め立てた人工島である。

江戸時代には漁業の盛んな300人ほどの島民が住む島だったのだが、ロボット産業の地として開発される事となり埋め立てられたのだ。


また青葉島の南東には「かもめ島」と言う小さな無人島があるが、島は個人の所有なので現在は立ち入り禁止となっている。

今のかもめ島に住んでいるのは、たくさんのかもめ達だけだ。


島に行ける陸路はなく、一時間ほどフェリーか高速艇に揺られてしか上陸出来ないが、週末ともなると大勢のツアー客やロボットマニア達が島を訪れ、人口は倍以上になる。


島には全国チェーンの店は1軒もなく、コンビニですら個人営業であり、「シックスエイト」「ローさん」「ファミリーマン」などのいくつかのコンビニ店がある。

ネーミングセンスからもわかるように、元は島の個人商店なので、24時間営業しているコンビニは1軒もない。


一時は深夜営業専門のコンビニも何軒かはあったのだが、あっという間に廃れてしまった。

だからといって悲しむ必要はない。

青葉島の全ホテルの隣には、コンビニ並みに品物が充実した無人店舗がある。

つま楊枝からPCまで、いつでもなんでも買える。


島の地理だが、島の真ん中辺りに「大鳥山おおとりやま」と言う標高1300mほど山があり、山の中腹にある青葉神社を参拝する人や、ハイキングに訪れる人も多い。


島の北側には島の玄関口とも言われる青葉港があり、フェリーや高速艇がひっきりなしに発着しており、週末になると来島者で溢れ、タクシーやバス、乗用ドローンなどが集まってくる。


中心部には大鳥山があり、その西側には全長10㎞を超える大通り「青葉中央通り」が走っている。

中央通り沿いには市役所などの行政機関や、銀行、郵便局、青葉CATV、青葉シティホールの他にも多数の企業が軒を連ねており「青葉シティロード商店街」「青葉銀座通り商店街」「青葉ロマンス通り商店街」の3つの大きな商店街ある。


島の中心部から北西にかけては広大なロボット産業の工業地帯が広がり、大小さまざまな企業が軒を連ねていて、ハゲタカ急便の本社もここにある。


島の東部には自然豊かな緑が広がり、畑や養鶏場、養豚場、牧場などの他に、風力発電用の風車や巨大なソーラーパネルが並ぶ「エネルギー生産地区」と呼ばれる場所もあり、島の食料生産と電力生産を担っている。


他にも海上保安庁や海水浴場、魚の養殖場や実験場などもあり、足を運ぶ観光客も多く、特に夏になると海水浴客がたくさん訪れるので、宿などもかなりあって大いに賑わいを見せる。

さらに東に行くといくつもの住宅街や集落があり、昔から住む島民達が暮らしている。



ハゲタカ急便の支社がここにあり、この地域の物流を一手に担っている。


島の中心部から南西部にかけては自衛隊の「青葉駐屯地」があり、多くの自衛隊員が駐屯しているが、なぜか自衛隊関係者は駐屯地から出てはいけないので、街中で自衛隊員を見かけることはないし、一般人は許可がなければ敷地の中にも入れない。


島の南側には漁師町があり、島で一番お大きな漁港である青葉漁港には、たくさんの漁船が停泊している。

他にも水族館や海浜公園があり、新鮮で美味しい魚に舌鼓みをうち、さまざまな魚を見に来る観光客が後を絶たないので、かなりの人気スポットになっている。


島の西側には地下へと続く階段やトンネルを多く見かけるが、これらは過去に計画が頓挫した地下鉄開通工事の名残りである。

地下鉄開通の話は先々代の市長、鷲巣見源一郎氏が島民達との話し合いの結果、計画を進めたのだが、地下鉄開通にあたり源一郎氏はまず、土地の所有者から地下を掘る許可をとる交渉から始めた。

市が土地を買い取ったり借り上げたりするのではなく、土地の所有者から地下鉄を掘る許可を貰いに言ったのだ。

そのほうが費用がかからないからである。


源一郎氏の熱意もあり、島が少しでもよくなるならばと思った土地の所有者達はこれを快諾。

まずは中央通りに沿って南北に地下鉄を開通する予定であったが、工事の途中で源一郎氏が交通事故で亡くなってしまい、あらかた地下を掘り終えた頃に後任の市長の地下鉄工事に関する収賄事件が発覚。

残念ながら地下鉄開発は途中で中止となってしまった。


その結果、青葉島に残されたものは、随分とお金のかかった使い道のない地下だけとなったのだが、源さん達のように車両基地をマジカルの格納庫にするくらいなら有効利用と言えるだろうが、いつからか許可無く穴に住み着く人達が現れだした。

中にはモグラのように勝手に地下を掘り進める輩も現れ、気がつけば青葉島の地下は、巨大な蟻の巣のようになってしまったのである。


島の人々は地下の住人達を「アンダーグラウンダー」と呼んでおり、言葉のイメージもあってあまり良くない印象を持つ人も多いが、もちろん悪い人ばかりではない。

どちらかと言えばいい人のほうが多いのだが、中には厄介な輩もいるので、真美は青葉島に来て日の浅い倫子に対して、念のために地下には近づくなと言ったのだ。


また青葉島のインフラは特殊である。

生活に必要なエネルギーに化石燃料は一切使用されておらず、基本的には島全体がオール電化である。

飲食店ではガスを使用しているところもあるが、プロパンガスを使用しており一般家庭にガスは供給されていない。

新たに家を建てる時は、ソーラーパネルの設置が義務化されており、青葉市からも補助が出る。

中には「今にも倒れ荘」のような古い建物も残ってはいるがその数は極めて少なく、ノスタルジーな建物のある光景は青葉島から失われつつある風景となっている。

ついこの間もロボットがこけて古いアパートを壊すという、悲しい事故があったばかりだ。


そもそも青葉島には、ガソリンスタンドが1軒も無い。

ワーカーやロボットですらバッテリーで動くからだ。

ガソリンを使うと万が一の時に引火し、大規模な二次災害が起こる可能性があるからである。


小さな漁業の島から最先端のロボット産業の島へと変わった青葉島だが、最先端だけあって防犯に関してはすごい。

島中に防犯カメラが設置されており、その数は東京23区全てに設置されている数より多いとも言われているが、さすがにそこまでは無いだろう。


なんにせよ防犯カメラのおかげで恐喝や暴力などの犯罪が少ないのは確かなのだが、ロボット犯罪は毎日のように起こっているので、差し引きしても犯罪のほうが多いだろう。

なんだかおかしな島である。

第四章が幕を開けました。


物語は一ヶ月も進んでいませんが、末永く楽しんでいただければ幸いです。

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