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第三章  15話 「水面下の頭脳戦」

15話です。


20分遅れの更新です。



いつも読んでくれてありがとうございます。


 m(_ _)m


この小説は「カクヨム」さんでも更新しています。

マジカルピンクは着地を決めるとクルリと身を翻し、うしろを見ることもなく一目散で北に向かって飛んでいった。

マミタン 「逃げた!」

サトミン 「あっさり逃げた!」

マミタンとサトミンは同時に叫んだ!

「え?」

その場におらず、状況がわかっていないマナミンは首を傾げる。


「マナミン!リンリンがボールを持って通りを北上中!」

真美がそう言うと、マナミンは慌てて前方をみた。

かなり遠くから、こっちに向かってくるマジカルピンクが見えた。

「マジカルピンクを目視で確認。マミタンはピンクをそのまま追って。二人で挟み込みましょう。サトミンはマミタンから距離を取って付いてきて。」

マナミンはマジカルピンクの姿を捉えつつ、前から迫っていく。

マミタン 「わかったわ!」

サトミン 「りょーかーい!」



マジカルブルーが先行し、距離をおいてマジカルグリーンがブルーの後を追う。

「来た来た来た来た来たー!」

マジカルイエローの姿を確認したリンリンは、思わず声をあげた。

「リンリンちゃん。焦らなくていいから、作戦通り行きましょう。」

マユタンは優しい声で言った。

「取られたら取り返すだけなのだ。気にしないのだ。」

プリティもそう言った。

「は、はい!」

リンリンはそう言ってマジカルピンクを急停止させて両手にボールを持つと、迫り来るマジカルイエローとマジカルブルーを交互に見ながらあたふたとし始めた。

『前門のマナミン後門のマミタン…。地獄やん…。誰が来ても地獄か…。』  

リンリンはそう思いながら地面にボールをついた。

 


マナミン 「いくわよマミタン。」

マミタン 「おっけー!」

マジカルピンクを射程圏内に収めたマジカルイエローとマジカルブルーは、ほぼ当時にマジカルピンクへと襲いかかった。

マジカルイエローとブルーの動きを見たリンリンは、タイミングを計りつつ、思いっきりバーニアのペダルを踏み込んだ。


バシュー!

という音とともに、ボールを持ったマジカルピンクが空へと舞う。

マジカルイエローとブルーは急停止しマジカルピンクを見上げたが、マジカルブルーの動きは迅速だった。

「させないわ!」

マミタンはそう言うとすかさずペダルを踏み、マジカルブルーを上昇させた。

遅れてマジカルイエローも上昇する。

「はやっ!」 

リンリンはマミタンの反射神経の速さに舌を巻いたが、今は感心している場合ではない。


「えい!」

マジカルピンクは空中で大きく振りかぶり、思いっきりボールを投げた。

ブォン!という音が聞こえそうなほどのスピードでボールは飛んでいく。

しかし飛んでいくのはよかったが、飛んでいった先がまずかった。

ボールはマジカルグリーンの目の前に飛んでいったのだ。


ボールの先ではマジカルグリーンが待ち構えており、マジカルグリーンの膝の下あたりに向かって飛んでいく。

「いっただき~!」

サトミンはニヤリと笑いながら嬉しそうに言った。

しかしボールの速度は思いのほか速く、かなり低い位置に飛んでくるので受け止めるのは難しそうだ。


マジカルグリーンはボールの勢いを殺すため、バレーボールの要領で腰を低く落としてトスをした。

 ボールは勢いを無くし、上空へと高く上がった。

「よし!」

サトミンがそう言ってボールをキープしようと下で待ち構えていると、上空から降りてきたマジカルプリティが素早くボールをキャッチした。

まさに(とんび)に油揚げをさらわれたというやつだ。


サトミン 「あー!ずるいぞプリティ!」

マミタン 「プリティ!」

サトミンとマミタンは叫んだ。

「プリンを前に卑怯もらっきょうもないのだ~。」

プリティはそう言うと上空へと舞い上がった。

『このタイミングでプリティちゃんが参戦するのね…。さすがは真由ちゃん。勉強になるわ…。』

マナミンは口元を緩めた。


マジカルブルーとグリーンは慌ててプリティを追ったが、同じエンジンを積んでいるだけにサイズの小さいプリティの方が小回りが利き、スピードにも乗りやすい。

しかもプリティは大通りではなく、大通りと並行にのびるマジカルプリティが通れるか通れないかのギリギリの広さの脇道に入ると、地面すれすれの低空飛行を始めた。

プリティは細々(こまごま)とした障害物などものともせず、見事な操縦テクニックを駆使しながら細い脇道を軽快に滑空していく。

マジカルブルーとグリーンは脇道には入らず、上空を飛びながらマジカルプリティを追いかける。



「あっちゃー!さすがにこの幅は無理だよね~。」

サトミンは悔しそうだ。

「さすがはプリティね。デリケートな操縦してるわ。でも、あのスピードでいつまでも逃げきれるわけがない。」

「そろそろ大通りに出るよ。どっちにいくと思う?西かな?東かな?」

この先の大通りは三叉路になっており、前には道がなく西と東に通りが伸びている。

マミタン 「二手にわかれて挟み込みましょ。」

サトミン 「じゃあボクは西ね。」

「あたしは東。いくわよ。」

マミタンはそう言ってマジカルブルーを左へ、サトミンはマジカルグリーンを右へと旋回させた。

うしろからマナミンが追いかけて来ているはずだし、もしプリティが逆走しても大丈夫だろうという判断だが、実はこの時、マナミンは全く違う動きをしていたのをマミタンとサトミンはそれを知らない。



いや、他の誰にも知られる事無く、すでに水面下ではマユタンとマナミンの頭脳戦が繰り広げられていたのだ。

実はこの勝負。

マユタンとマナミンは、チーム分けの時点で互いに互いのハンデと強みを理解していた。


チームレッドのハンデはリンリンである。

リンリンはマジカルになってからまだ日が浅く、他のメンバーと比べると、どうしても戦力としては弱くなる。

それはリンリンのせいではない。

単純に経験の違いだ。


対してチームイエローのハンデはその逆だ。

マミタンとサトミンの経験値の高さが逆にハンデとなる。

二人とも技能は高いが、人に合わせて動くのは苦手なのだ。

マナミンはそれを熟知しているため、まず最初にボールをキープしたかったのだが、残念ながらその希望は叶わなかった。

一度ボールをキープしてしまえば、向こうにリンリンがいる分こちらが有利になるが、逆に攻めにまわるとなると、チームイエローは連携がとりづらくなる。

マミタンとサトミンが、個人技に偏りがちになるためだ。


逆にチームレッドは連携がとりやすいチームだ。

リンリンは経験が浅い故に、状況を伺いつつも他のメンバーの話を聞いて動こうとする素直さがあるし、プリティは指示を聞きながらも、常に状況を見て判断して動くため、自分の役割がコロコロ変わっても対応が出来る。

マユタンからすれば指示が出しやすく、緊急時の対応がしやすいのだ。


とはいえ最初にマユタンがボールをキープ出来た事で、現在はチームレッドが有利にマジカルボールを進められているが、残り時間はまだある。勝負がどう転ぶかはまだわからない。

「真由ちゃん、勝負はまだまだこれからよ。」

マナミンはそう呟くと、にっこりと笑った。

寒いです。

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