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第三章 3話 「マジカルブルーとナイトアーサー」

第三章 3話です。



いつも読んでくれてありがとうございます。


m(_ _)m

マジカルブルーがワーカーを細かく切り刻み、ナイトアーサーはワーカーの体を関節のところで(むし)りまくり、なんの時間なのか、よくわからない時間が淡々と過ぎていく。


『なんなん?なんなんこれ?なんでこうなったん?』

倫子は唖然としながら、マジカルブルーとナイトアーサーの行動を見ている。

ナイトアーサーが次々とワーカーを毟っていく姿は、サイコな感じがして気持ち悪い。

毟るという行為は蟹だからこそ見ていられるのだろう。

ロボットがロボットを毟る姿は、残虐な行為にしか見えない。


「マミちゃん?マミちゃん?」

倫子は何度も真美に話しかけたが返事はない。

どうやら通信をカットしているようだ。

「どうしたんやろ?」

倫子は首を傾げた。



それからしばらくの間ワーカーの解体ショーが続き、解体を終えたマジカルブルーとナイトアーサーは、すっくと立ち上がると互いに歩み寄った。

「ご協力ありがとうございました。青いお嬢さん(ブルーレディ)。今度是非、ご一緒にお茶でもどうでしょうか?」

ナイトアーサーは右手を差し出しながら言った。

「あら?ステキなお誘いありがとうございます。ですが、ファンの方々からやきもちをやかれますわよ?」

マジカルブルーもそう言って右手を差し出す。

「穴場にある良い店を知っているのですよ。時間があれば是非。」

ナイトアーサーはそう言うと跪き、マジカルブルーの手をとると手のひらにキスをした。

キスといっても、手の甲にフェイスガードを当てただけであるが。

「楽しみにしていますわ。」

マジカルブルーはそう言うと、頬に手を当て照れた素振りを見せた。



「おぉ!何という紳士淑女振りだ!イギリス人もびっくりではないか!」

ビルの屋上にいるハチマキを巻いた男が言った。

「あいつ!ブルーちゃんにキスしやがった!」

小太りの若者は悔しそうだ。

「あの二人はいつも本当に仲がいいな~。」

丸坊主の若者が目を輝かせている。

「リアルで付き合ってるんじゃないか?妬けるぜ!」

背の低い若者も悔しそうだ。

「…。」

背の高い長髪でメガネをかけた若者は、黙って2機のロボットを見ている。



「それでは皆様ご機嫌よう。リンリンちゃん帰りましょう。」

「はーい!それじゃあみんな!待ったね~!」

リンリンはそう言って大きく両手を振ると、マジカルブルーと共に空へと飛んでいった。

「ごきげんよう!また逢いましょう!」

ナイトアーサーはマジカルブルーに向かってそう言うと、何度も何度も手を振った。



ガーディアン同士の深い絆すら感じさせるほどの微笑ましい光景と言いたい所だが、実はマジカルブルーとナイトアーサーは最初に交わした会話から、スピーカーと通信回線を使い分けて会話をしていた。

その内容を余すこと無くお伝えしよう。



スピーカー

「手伝って頂けませんか青いお嬢さん(ブルーレディ)?」

通信回線

「暇なら手伝えじゃじゃ馬娘。」

がらりと口調を変えて健斗が言った。

 

スピーカー

「あら?あたくしでよろしいのかしら?」

通信回線

「手伝ってくださいブルー様でしょ?」

マミタンも口調ががらりと変わっている。


スピーカー

「せっかくお越しいただいたのですから是非。」

通信回線

「お願いしゃーすっ!」


スピーカー

「そうですか。では、お気遣いありがたく(たまわ)りますわ。オホホホホ。」

通信回線

「ヘボロボットだから仕方ないかぁ~。手伝ってあげるわ~。」

マミタンはやれやれという風に言った。


スピーカー

「こちらこそ大変助かります。それでは私も失礼して…。オホホホホ。」

通信回線

「だーれがヘボロボットだ!じゃじゃ馬!」

そう言ってワーカーを毟りだすナイトアーサー。

通信回線

「あらあら。ヘボロボットは剣の使い方も知らないのかしら?野蛮ねぇ~。あら失礼。そう言えば剣はお持ちじゃなかったわねぇ?生活に困ってお売りにでもなられたのかしらぁ~?」

ワーカーを切り刻みながら、マミタンは嫌味たっぷりに言う。

通信回線

「うるせー!最初(はな)っから持ってねぇんだよ!」

健斗はそう叫びながら、ニワトリの羽でも毟るかのようにワーカーの関節を毟っていく。

通信回線

「あら?毎日毎日おにぎりとカップ麺の食事に飽きて、剣をお売りになったのかと思いましたわ。」

通信回線

「うるせーじゃじゃ馬!」

健斗はそう言い返したが内心では焦っていた。

『なんで俺の食生活はすぐバレるんだ?体から匂いでも出ているのか?』


「だーれがじゃじゃ馬よ色ボケ男!鞘だけ持ってなにしようっての?鞘で殴るの?」

マミタンの口調ががらりと変わった。

「この鞘は取れねぇんだよ!何回も言わすな!」

「じゃあなんで背負ってんのよ。バカじゃない?」

「クソオヤジに聞いてくれや!」

「はん!あんたの家庭環境なんか知ったことじゃないわ。」

「あーあ!レッドさんとイエローさんに逢いたいなぁ~。レッドさんとイエローさんがよかったな~。」

「マジカルブルーで悪かったわねぇ~!」

真美の鼻息は荒れている。


「レッドさんとイエローさんは優しいもんな~!プリティちゃんはちっちゃくて可愛いしな~。グリーンちゃんは元気いっぱいだしよ~。誰かさんと違ってウダウダ言わねぇしな~。リンリンちゃんも良いなぁ~。」

「あんたプリティがいいの?ひょっとしてロリコンなの?」

マミタンはワーカーを切り刻みながら言った。

「誰がロリコンだ!俺はロリコンじゃねぇ!」

「へっ!どうだかね~。女の人なら誰でもいいんじゃないの?」

「人を変態みたいに言うな!」

ナイトアーサーのワーカーを毟るスピードが上がった。


「女の人ならところ構わず、誰彼無しに声をかけるんでしょ?この変態色ボケ男!」

「あーほーかー!変態とはなんだ変態とは!あったまきた!」

気が付けばワーカーはもう、これ以上毟る所がないくらい毟られており、マジカルブルーが切り刻んでいた方のワーカーも小間切れになっている。

さすがにこれ以上は無理だろう。

解体を終えたマジカルブルーとナイトアーサーは、すっくと立ち上がると互いに歩み寄った。

 



スピーカー

「ご協力ありがとうございました。青いお嬢さん(ブルーレディ)。今度是非、ご一緒にお茶でもどうでしょうか?」

ナイトアーサーは右手を差し出しながら言った。

通信回線

「ちったぁおしとやかにしやがれ。じゃじゃ馬娘。」


スピーカー

「あら?ステキなお誘いありがとうございます。ですが、ファンの方々からやきもちをやかれますわよ?」

通信回線

「余計なお世話よ色ボケ男。」

マジカルブルーもそう言って右手を差し出す。


スピーカー

「穴場にある良い店を知っているのですよ。今度、時間があれば是非。」

通信回線

「誰が色ボケ男だ。じゃじゃ馬娘。」

ナイトアーサーはそう言うと跪き、マジカルブルーの右手をとり、手のひらにキスをした。


通信回線

「オェッ!気持ち悪っ!オェーッ!」

マミタンは露骨に嫌な顔をしながら、自分の首を絞めた。

通信回線

「俺だってじゃじゃ馬娘にやりたかねぇや。紳士の嗜みってやつだ。」


スピーカー

「楽しみにしていますわ。」

通信回線

「あんまり見境なく女の子に声をかけていると、そのうち大きな恨みを買うことになるわよ色ボケ男。」

スピーカー

「それでは皆様ご機嫌よう。リンリンちゃん帰りましょう。」

通信回線

「リン!帰るわよ!あー気持ち悪い!」



「はーい!それじゃあみんな!待ったね~!」

リンリンはそう言って、大きく両手を振ると、マジカルブルーと共に空へと飛んでいった。


スピーカー

「ごきげんよう!また逢いましょう!」

通信回線

「うるせーじゃじゃ馬娘!」

ナイトアーサーはマジカルブルーに向かってそう言うと、何度も何度も手を振った。

「いつか絶対に正体を暴いてやるからな!楽しみにしてやがれ!」

健斗はコクピットの中で叫んだ。



「健斗~。そろそろ帰ろうや。」

貫徹の声を聞き、健斗は慌てて言った。

「あ、はい。そういえば副会長はどうしたんですか?」

「しばらく休みたいんだと。なんだか知らねぇが、ここんとこ塞ぎ込んでてなぁ。健斗も話を聞いてやってくれねぇかな?俺には話たくねぇみたいなんだよ。」

「わかりました。」

健斗がそう言ってワーカーを見ると、ワーカーには砂糖に群がる蟻のように、ゾンビさん達が群がっていた。




「あー気持ち悪っ!帰ったらブルーの手をしっかりと洗わなくちゃ!」

真美はマジカルブルーのコクピットの中で、心底嫌そうに吐き捨てた。

「どうしたのマミちゃん?」

倫子が心配そうに尋ねた。

「ちょっとね!かなりね!大分ね!」

『どれ?』

倫子はそう思ったが口にはしない。

口に出来るわけがない雰囲気だというくらいはわかる。



「健斗さんと…何かあったの?」

倫子は恐る恐る尋ねた。

「べっつに~。約束一つ守れない男が嫌いなだけよ!」

『なんかあったんやな…。』

いくら恋愛に鈍い倫子でもそれくらいはわかった。

「たとえ子供同士の他愛ない約束でもね…。」

真美は倫子に聞こえないような小さな声で言った。



「そう言えば、あのビルの屋上にいた常連さん達は何をしていたんだろう?」

倫子は話題を変える事にした。

うまく変わってくれれば良いが…。

「あれ?あれはね。『め組』って言うマジカルの親衛隊よ。」

真美はいつもの口調に戻った。

どうやらうまくいったようだ。

「あれがマジカルの親衛隊なの!」

倫子は驚いた。

なぜ親衛隊が、あんな所からマジカルに声援を送っているのだろう?

5人しかいないのだろうか?


「そう。たった一隊しかいないマジカル親衛隊『め組』。詳しい話は乙女座に帰ってからするわ。長くなっちゃうから。」

「そうなの?」

「ミユの話も聞いてみるほうがいいわよ。ミユが一番、親衛隊に思う所があるからねぇ…。」

『なんやなんや?怖い話とちゃうやんねぇ?』

倫子は背中がゾッとした。

「そ。親衛隊はいろいろあったのよ…。」

どうやら長い話になりそうだ。

聞きたいような、聞きたくないような…。

なにやら複雑なご関係のようです…。

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