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第一章 5

薄暗く不気味な空気に包まれる空間、魔王城の最奥。


勇者と魔王の戦いは最終局面を迎えていた。


数百年前、この世界の獣や虫を魔獣へと変化させ、人間たちを恐怖と闘いに陥れた存在、魔王。


外見は人間とさほど変わらないが、その頭に生える日本の大角、そして体全体から放つ邪悪なオーラがその存在たらしめていた。


そして、その腹部を勇者クラナの剣が貫いた。


口から真っ赤な血を零す魔王。


勇者クラナの持つ剣は魔王を倒すために造られたとうたわれるもの。


その効力は絶大だった。


勇者の剣は煌びやかな光を放ち、魔王のオーラを内側から浄化していく。


しかし、魔王の力も絶大だった。


魔王は最後の力を振り絞って膨大な魔力を放とうとする。


タウパーとリーディは激しすぎる戦いの末、すでに身動きが取れない状態にあった。


かろうじて動くことができたオレは、魔王との距離を詰めとどめの一閃を放つ。


だが少しだけ遅かった。


一閃は魔王の心臓を両断した。


だが奴の魔法も同時に放たれていた。


とっさに近くにいたクラナを蹴り飛ばし、オレは魔法の直撃を受けた。



よかった。


これで、世界中の人も、ルチルも救われる。


視界の隅には、泣き顔で叫び声を上げているルチルが映っていた。




―――『約束』はもう、守れないのが心残りだが……。

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