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いつかまたあの場所で  作者: 梅宮 姫乃
5/6

作業

 「あれ?道具屋に行くんじゃないの」

 「ああ?知らないのか。こうゆうものは道具屋に売るよりもそれを欲しがってる奴に売る方がいいんだよ」


 俺は早速オープンチャットに販売のお知らせを出す。


 「あっ」

 「早速きたか」

 

 タッチミーハート 『エクウェスさんですか』

 エクウェス 『はい、そうですよ』

 タッチミーハート 『まだありますか』

 エクウェス 『はい、まだ382個ありますよ』

 タッチミーハート 『では・・・50個で、150,000ベルでどうですか』


 「いいか」

 「・・・あ、うん」


 エクウェス 『じゃあそれで、ありがとうございました』


 アリアはかなり驚いてるようだ。まぁそれもそうだろうが、さすがに俺もぼったくりな気がした。なんせあれは道具屋に売ったら500ベル程度にしかならないからだ。

 つまり、彼女は定価の6倍で買ってくれたのだ。


 「な、こっちの方がいいだろ」

 「そうだね。確かにこっちの方がもうかるわ」

 

 こうして俺達は無事ほとんど売ることができた。と、いうのも金塊が余ってしまったのだ。まぁまた今度売ればいいんだが。


 「さて、倉庫も空きができたことだしいっちょ狩りに行こうぜ」

 「じゃあ、あともう少しのヌタガエルの粘液と、オオツシマキの糸を取りに行こ」

 「そうだな」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 《†ランサー†がログインしました》


 †ランサー† 『はぇな二人とも』

 エクウェス 『なまだ、もうこんな時間か』

 アリア 『ほんとだ、きがつかなかった』

 エクウェス 『じゃあ、†ランサー†も来たことだし俺らは帰るかw』

 アリア 『そうですねww』

 †ランサー† 『ちょいまち、ちょいまち。ひどくね!?』

 エクウェス 『www.』

 アリア 『www.』

 

 「アリア、お前今本気で帰ろうとしたよな」

 「してないけど」


 そうは言っているもののアリアの顔はにやけていたうえに、さっきログアウト画面を開いていたのをしっかりとみている。


 「まっいいけど。あともう少しで時間だからな」

 「わかってるよ」


 エクウェス 『じゃあ早速†ランサー†も狩り手伝ってな』

 †ランサー† 『おうよw』

 アリア 『行くよーww』

 エクウェス 『すまん、用事で抜けるわ、あとはよろ』

 アリア 『私もwww.』


 《エクウェスがログアウトしました》

 《アリアがログアウトしました》


 †ランサー† 『ちょ、まて・・・』

 †ランサー† 『本当に行っちまったよ』

 †ランサー† 『これ・・・どおすんの・・・』


 俺達は時間になったので部屋をでて、会計をすませる。


 「はい、ちょうどいたしました。こちら、レシートと次回から使えるクーポン券になります。ありがとうございました」


 店をでて駅までの道を歩く。外は既に真っ暗になっていた。


 「よかったの?本当に全部だしてもらっちゃって」

 「いいんだよ。連れ込んだの俺だしな」

 「ま、そうゆうならいいけど・・・アリガト」

 「お、おう」


 ヤバい、今のは可愛かった。なんと表現すればいいのか、本当に可愛かったのだ。


 「あ、今ドキッてしたでしょ。残念でした、私にはもう好きな人がいるので」

 「べ、べ、別にドキッとなんてしてないし!」

 「めっちゃ動揺してんじゃん。顔も赤いし隠せてないよ」


 確かになんか頭が熱い気がする。うん、きっと何かの勘違いだろう。

 その後俺達は駅まで一緒に行くとそこでわかれた。


 「ふぅ、今日は疲れたな。でもあと少しでイベントだからな」


 そう自分に渇をいれると家に着くなり夕飯をさっさと食べてゲームに戻った。


 《エクウェスがログインしました》


 †ランサー† 『さっきは酷いじゃねぇかよ!!』

 エクウェス 『悪い悪いww』

 アリア 『さて、全員揃ったことだし次行こ』

 エクウェス 『おう!で、何処に行くんだ?』

 アリア 『とりあえず今揃ってるのは、ヌタガエルの粘液、人食い花のツル、オオツシマキの糸、桑の木片、砂鉄、鉄塊で、まだ揃ってないのはタタナラの墨と良質な土、世界樹の丸太だから、とりあえずタタナラの墨を回収に行きましょ』

 エクウェス 『そうだな、それにしてもアリア。タイピング早くなったな』

 †ランサー† 『ほんと、前なんて話が変わってることもあったのによ』


 ほんと、あの長文をすぐに書き上げて来るのだから凄いものだ。

 それにしても結構集まったな、あともう少しってところか・・・


 エクウェス 『†ランサー†!!』

 †ランサー† 『おうよ!』


 『真紅の一線』


 †ランサー† 『どうよ』

 エクウェス 『いいかんじだなw』

 アリア 『ほらー気抜かない。次行くよ』

 †ランサー† 『少しは休ませてくれよ』

 エクウェス 『鬼だ・・・』

 †ランサー† 『違いねぇや』


 ここまで100体以上連続で狩り続けている。そろそろHPがヤバいがお構いなしでアリアは釣り上げる。

 もう作業と化していた。


 †ランサー† 『こりゃねぇわw』

 エクウェス 『鬼畜だ・・・』

 †ランサー† 『でもよ、お前角がとれたよなww』

 エクウェス 『どうゆうこのだよ』

 †ランサー† 『そのままの意味さ』

 アリア 『お疲れ!』

 エクウェス 『いくつ取れた』

 アリア 『2000ちょいってところね』

 †ランサー† 『マジかーwww』

 †ランサー† 『終わらねぇ!!www.』

 エクウェス 『それな!』

 アリア 『どうする、もう一回いっとく?ww』

 エクウェス 『結構だ!』

 †ランサー† 『いらん!』

 アリア 『じゃあもう時間も時間だし、また明日ね』

 エクウェス 『すまん、明日はムリだ』

 †ランサー† 『俺もだ。すまんな』

 アリア 『わかったわ、じゃあまた今度』


 《アリアがログアウトしました》

 《エクウェスがログアウトしました》

 《†ランサー†がログアウトしました》


 「さて、明日からはテストだが。あの調子だとアリア忘れてたな。連絡でもしとくか・・・」


 スマホを取りだし電話帳からアリアを探す。しかし、いくら探しても見つからない。

 それもそのはずだ。なんせ電話番号交換してないのだから。


 「まぁいっか」



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