Episode7 レイカー族の町
◆今回初めて登場する人物◆
マリー(45)
料理上手なレイカー族の主婦。特に、レイカー焼きを作るのが上手い。
扉を抜け、しばらく洞窟を歩くと、賑やかな町が見えてきた。
「ここが我々の町だ。」
あの門番はそう言うと、洞窟ヘ戻ろうとした。僕は、それを引き留めて質問をした。
「空から奴らがやって来ることはないのか?」
そう聞くと、彼は、
「あぁ、魔壁があるから大丈夫だ。」
「ねぇ、この前、湖に魔人が来なかった?」
続いて、テーラがそう聞いた。すると、
「見なかった。だが、赤い光る物が落ちてきたのは確かだ。」
と彼は答えた。そして、
「もういいか?門に戻らなければ...。」
そう言って彼は再度、洞窟ヘ戻ろうとした。
「待ってくれ!君の名前を教えてくれないか?」
僕がそう聞くと、彼は
「俺はシャードだ。また会おう。」
と言ってた。そうして、シャードは本当に行ってしまった。
それから、僕たちは、商店街を見て回った。そして、しばらく歩いて名物だという、”レイカー焼き”が売られている店を見つけた。
「レイカー焼き1つ。」
僕たちはそれぞれそう言い、代金である銅貨10枚をそれぞれで払い、それをもらった。レイカー焼き、それは焼いた貝に、タレをかけた物だった。僕たちはそれにかぶりつく。
「おいしい!」
磯の香りとタレの甘辛さが絶妙にマッチしたこの食べ物に、僕たちは声を揃える。すると、
「そりゃぁ、良かった。」
優しそうな店員さんが笑顔でそう言った。
「さようなら。」
僕たちはそう言ってそこを離れた。
そして、僕たちは湖に通じる、ウェールズ通り足を踏み入れる。名物・レイカー焼きを食べながら。