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Eopisode6 レイカーの暗号

◆今回初めて登場する人物◆

シャード(37)

ウェール湖とレイカー族を守る、衛兵。かつては、シャインズ島の住民だった。

 湖への入口、そこには3つの謎が書かれた立て札があった。それらは石に刺さり、石には1、2、3と数字が刻印されていた。

 「止まれ!」

どこからともなく何者かの声がした。僕たちは言われた通りその場に立ち止まる。

「お前ら、見ない顔だな!もしかしてアイツらの仲間か!?」

その何者かが罵声を上げた。

「アイツらってなんだよ!」

僕も罵声に近い大きな声で返した。しかし、

「とぼけても無駄だぞ!お前らの仲間がうろうろしているのは知っている!」

と、言って、全く信用してくれない。

「私たちは1度、島を救ったのよ?早く通して!」

テーラも必死で抗議する。

 すると、その何者かは黙り込んだ。そして、また口を開いた。

「では、お前らにチャンスをやろう。そこに燭台とろうそくがあるだろう。今から、そこに火を灯す。ろうが溶けきる前に、立て札に書かれた3つの暗号を解け!時間内にできれば通してやろう。だが、間違えたり、タイムオーバーになればギロチンの餌食だぞ!」

と。そう言われて、テーラが抗議しようとするが、僕はそれを止め、

「わかった。」

と言った。

「では、初め!」

何者かが言うと、ろうそくに火がともされた。

 1つ目は、石に『1』と刻印された謎だ。

______________________________________________________________

わがこよ、ぶぞくよ、

うたのなこうどよ、

どはいらぬ

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

と書かれた立て札に、石の上に置かれたこけしと洋ナシ、木彫りの狸。僕たちはすぐに気づいた。これが、子どもの頃よく使った暗号だと。そう、たぬきだと文章から「た」を抜かすというアレだ。

 「こけしと洋ナシ、狸だから...」

「『こ』と『よ』と『う』と『た』を消すのか。」

「よし、消してみよう。」

そんな会話をしながら僕はその4文字を消した。すると、『わがぶぞくのなどどはいらぬ』となった。にわかには、意味がわからなかったがすぐ意味がわかった。『どはいらぬ』、つまり、さらに「ど」を消せばいいのだ。そうすれば、『わがぶぞくのなどはいらぬ』となり、さらに、そこからさっきの文章を消すと『わgぶぞくのな』となった。

 「1の答えはレイカー族だ!」

ウェール湖近くに住む部族ならレイカー族しかないと思った僕はそう叫んだ。すると、

「正解だ!」

と言われた。

 さて、次は石に『2』と刻印された謎を解こう。

______________________________________________________________

いかだにおもしを

いえにきのうを

ことりとことばを

しでんはわっかに

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

立て札にはそう書かれ、石の上にはバッタが入った虫かごが置かれていた。

 「意味わかんない。」

テーラはお手上げだと言いたげな顔でそう言った。たしかに意味不明だが、手掛かりはある。

「バッタがヒントだと思う。」

僕は言う。

「うむ...バッタがヒントなのはわかるんだが...」

バーロンも頭を抱えている。

 「バッタみたいに文字を飛ばしていけばいいんじゃない?」

マリアがそう言った。

「そうか!」

バーロンがポンッ!と拳で拳を叩いた。しかし、彼女の言う通り、文字を飛ばすと、『いだおしいにのをとととをではっに』と長くて、意味のわからない言葉になってしまう。テーラはまたお手上げだという顔をした。

 こうなると、手掛かりになりそうなものは『2』の刻印ぐらいだ。そう、この刻印とバッタを合わせて「2つ飛ばし」にするのだ。すると、立て札に書かれた暗号は『いにしえのことばでわに』とわかる。古の言葉とはバッファル島に伝わる神楽詞かぐらことばのことだろう。この神楽詞かぐらことばでワニを意味するのは「アリゲイト」である。

 もうこれに欠けるしかない。当たって砕けろ、だ。そんな気持ちで僕は叫んだ。

「2はアリゲイト!」

と。すると、

「正解だ!」

という声が聞こえてきた(僕たちはその時、喜ばずにはいられなかった)。

 さぁ、最後は石に『3』と刻印された謎だ。今度は、

______________________________________________________________

『始まりの言葉』

ことりと

たのきは

えをかき

はとと

にんじゃは

のりたべ

うしは

らっぱふく

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

と書かれた立て札だけだ。

 「この種の謎解きは知ってるわ!2の立て札の裏を見ればいいのよ!」

テーラが即座に答えた。

「何で、2の裏を見るんだ?」

僕が聞いた。すると、彼女が

「説明は後でするから!とりあえず見なさい!」

と、せかすので、いやいや2の立て札の裏を見た。

 すると、そこには『みみずはううみ』と書かれていた。みみずはううみ?僕は首をかしげかけたが、すぐにひらめいた。これこそマリアの「1つ飛ばし」だ。答えは『みずうみ』。これに賭けるしかない。

 「3の答えは湖だ!」

僕はそう叫ぶ。その瞬間、ろうそくの火が消えた。正解なら通るこができる。しかし、間違っていようものならそれは「死」を意味する。

 緊張感漂う長い沈黙。そして、その沈黙を破るように何者かが言った。

「正解!」

と。

今回は謎解きが3つありました。そのせいか、今回は非常に長い回となりましたね(笑)

 さて、話は変わりますが謎は全部解けたでしょうか?解けた方はおめでとうございます。また、解けなかった方、次は頑張ってください。出来るだけ難易度を下げようと思います(まぁ、つぎがあるかわかりませんけどね...(〃´∪`〃)ゞ)。

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