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Episode32 知恵の象徴と鋼の騎士

★今回初めて登場する怪物★

ブルースライム

暗くて湿った場所を好む青いスライム。戦闘能力は低めである。

ワーム

電気を帯びた体を持つ怪物。戦闘能力はブルースライム程である。食用にもなる。

メタルナイト

赤い剣と青い剣の双剣使いの騎士。体は邪気でできている。鎧で日光を遮っている。

 「そんなっ...!あそこは危険ですっ!」

僕たちの旅の目的をリリーに話すと即答された。

 「そんなこと言ったって、僕たちはそのためにシャインズ島に来たわけだし...。」

僕はリリーに告げる。

「着いてこないなら、別に良い。そこまでして、仲間になりたいわけでもないからな。」

さらに、バーロンが僕を補佐するように告げる。そうなのだ。僕たちはもともと5人で旅をするつもりだった。もちろん、仲間は1人でも多い方がいいが、いなくたって僕たちならやっていける。そんな思いがあるからこそ旅に出ようと思ったのだ。それはみんなも同じだろう。

 「わっ、わかったわよ!行けば良いんですよね!行けば!」

すると、リリーが頬を膨らませながら、告げる。何とか納得してくれたようだ。

 「で、森の奥地ってどんな所なんだ?」

なぜそんなに反対したのか不思議に思って僕はリリーに聞く。すると、彼女から

「あそこは何ども言いますが危険な所です。何というか...まず、木が死んでいます。生命力が微塵もなくて、朽ち果ててしまっています。」

と言う答えが帰ってきた。そして、話は続く。

「おそらくあのツタのせいですね。あのツタ、きっと宿りヅタですよ。木々から養分を吸いとってしまう厄介なツタです。」

なるほど、宿り木と同じか。周りの木々から養分を吸収し、自分は成長してしまうと言う厄介な木だ。

 「でも、あれはたしか日の光に弱いはずじゃ...。」

マリアが言う。

「そうなのか?」

僕が聞くと、今度はリリーが

「えぇ、宿りヅタは日光に弱いツタです。ですが、あんな真っ暗な場所は日の光など届くはずがありません。何というか...闇に包まれた感じなんです。きっと、たくさんの怪物たちが住み着いているはずです。」

と、答えてくれる。

 そして、しばらく森を歩くと目的の場所へとたどり着いた。そこは、リリーの言った通り、真っ暗で、木々は朽ち果て、ツタが蔓延る陰気くさい場所だった。もちろん、たくさんの怪物たちがいた。スライムやら、ワームやらがたくさんいた。ソイツたちを倒しては前へ進む、を繰り返す。

 そんな作業をしていると、中心部へとたどり着いた。見ると、そこには、鋼の鎧をまとった巨大な騎士がいた。そして、その両手には、柄に黄色い宝石が埋め込まれた赤い剣と青い剣が握られていた。このどちらかが、知恵の象徴・トパーズだろう。僕はそう思いを抱きながら剣を抜いた。

 ヒュオォォォウ...

と、突然、その鋼の騎士を中心に強風が吹き荒れた。僕たちはとっさに、その風にのって飛んでくる枯れ葉を手で防ぐ。そして、その風はみんなの髪までをたなびかせる。そんな中、戦端の幕は切って落とされたのである。

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