Episode24 真剣勝負
「始めっ!」
プリマスがそう言った瞬間、僕はバーロンに飛びかかった。
ガァァァン!
腕当ての盾部分に木刀が当たり、大きな音がなる。と、同時にバーロンが腕当てで木刀を弾き飛ばそうとする。僕は木刀と一緒に後ろへ退き、再び、打ちかかる。
ガァァァン!
また、大きな音がした。かと思うと、腕当ては目の前から消えてきた。僕は手を打つ暇もなくバーロンの懐に飛び込んでしまう。そして、ゲシッ!と肘からの一撃をくらい、地面に叩きつけられた。しかし、意識ははっきりとしている。良かった。こんな簡単に終わらなくて。
ガキィィィン!
バーロンが腕当てでフィールドを叩いた。僕は転がりながらそれを避け、立ち上がる。と、今度は彼が腕当てを盾に突っ込んできた。僕はそれを木刀で防ぐ。
ガァァァン!
また、あの音がした。その瞬間、僕は怯んでしまう。しかも、フィールドの端まで飛ばされた。と、また、バーロンが腕当てを盾に突っ込んできた。こうなったら...。
僕は腕当てに飛び乗り上へ飛び上がる。そして、着地する。さらに、僕は自分で磨きあげた剣術を使うことにした。
剣で斬りかかり(今は打ちかかるだが)、相手がそれを防御にかかった瞬間、瞬時に防御のない場所へと剣を移動し、斬りかかる技・欺きの真剣である(たしか、アルカディアの通っていた頃、習って僕だけ出来たんだっけか)。
僕はまず木刀を打ちにかかる。すると、バーロンは防御にかかる。僕はからの目の前で瞬時に、防御のない場所へ木刀を移動する。もともと、木刀があった場所には残像が残り、彼はそこからそれがなくなったことに気づいていない。僕はそのまま、頭に思いっきり木刀を振る。
「なっ...!」
バーロンはそう言って、真の木刀の一撃を防御しようとする。しかし、もう遅い。その前に、僕が木刀を頭に打ち付けた。すると、バーロンは気を失った。
「勝者、リドル!」
審判が僕の勝利を告げる。それからしばらくの間、観客は驚愕の顔を浮かべ、押し黙っていた。が、やがて大歓声が競技場中に響き渡たった。
「お前、こんなに成長したんだな...教えた甲斐があった。」
しばらくして、バーロンは立ち上がりそう言った。僕は
「あれは学校で習ったのを鍛えあげただけだよ...。そう言えば言ってなかったよね。『欺きの真剣』。残像を偽りの剣として、本体を真の剣として斬りかかる技だよ。」
と返す。僕たちはそんな剣術の話をしながら待ち合い室へ戻った。
明日は第2次決戦部。テーラはアラージュさんと当たり、僕はエフィストと当たった。くそ、アイツ残ってやがったか。ぶちのめしてやる!僕の心からそんな暴言が聞こえてくるような気がした。




