Episode1 アークの復活
◆今回初めて登場する人物◆
シェリー(19)
マリリンの妹。新水の賢者。実は、姉より魔力効率が良い。
■今回初めて登場する書物■
『アスト目録』(アスト・著)
100年ほど前に、島の長をしていたアストが書いた島の歴史書。アーク復活から封印までの出来事が簡潔に記されている。
「おそらく、アークが復活したのじゃ。」
一連の話を聞いてウォルト様が言った。
「アーク?」
テーラが首をかしげる。
「そうじゃ...以前も、そんなことがあったとこれに記されている。」
そう言って、『アスト目録』を僕たちに渡した。
そこには、こう書かれていた。
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ある日、人々の家に黒き兵士現る。兵士、人々をさらい何者かの奴隷とす。1日経つと、山の方に魔人現れ、わずか3余日で島を支配する。それを見て、人々、奴の奴隷となったと理解する。
と、その時、天と地より5色の宝持つ、5の神々現れ、アークを封印す。
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「神々?」
テーラはまた首をかしげた。
「マグマドラゴン、オーディーン、スサノオ、ゼウス、ヘラのことじゃ。」
ウォルト様が言った。
「マズいことになりましたね。」
マリリンさんの妹・シェリーさんだ。
「僕たちが行きましょうか?」
僕はそう言った。
「でも...。」
シェリーさんはためらっている。
「行きたいんです!お願いします!」
そこに、テーラが頭を下げて、彼女をうなずかせた。
「じゃぁ、やってくれるのね?」
「はい!」
僕たちはそう返事をした。
「じゃぁ、よろしくね!」
シェリーさんが言った。
帰りの馬車に乗り、家に着くと、僕たちは急いで旅の支度を始めた。