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なんとなくの  作者: 華鳳
5/58

そんな

母は弱くて強い人だった。


父に怒鳴られても殴られても、別れない。

出ていけと詰め寄られても、次の日のご飯は作る。

家の物をぐちゃぐちゃにされても、仕事に行く。


弱いから逃げないのか、強いから逃げないのか。

母の行動は、私にはまったく理解できなかった。



そして母は自分の事しか考えていなかった。


兄に殴られて鼓膜が破れた時、病院で母は

「転んで耳を打った様です」

と医者に言っていた。

「そんな事が知れたら、恥ずかしいでしょ」と。

私は子供ながらに絶句し、息を呑んだ。

守られるべきものは私ではないのだ。



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