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闇に飲まれている
いつも心は黒い陰に覆われていて、そしていつも毎日が詰まらない、いつも虚しいと感じる。
それは、いくら愛する人が居ても、楽しい時間があっても、良い本を読んでも、素晴らしい天気だったとしても、何も変わらない。
だってそれは、私じゃなくても手に入れられるもので、更にもっと沢山上質なの物を持っている人が大勢いるのだから、価値なんてほとんどない。
――と思ってしまう。
社会人になってから、一人も友達ができていない。
私と友達になっても、何のメリットもないのだから、誰もなってくれる訳がない。
私が有名人だったら、私に才能があったら、私にお金があったら、私に美貌があったら、みんな私に集まってくれるのに。見下されないのに。
充実した人生を送るなんて、ありえるのだろうか。
小さな幸せの様なものを頑張って拾い上げて、ありがたいと言いながらこじんまりと暮らすしかない。
彼だって、前の奥さんとの別れがあったから私を見てくれただけで、初めに会っていたら、私になんて見向きもしなかっただろう。
私はこんな風にしか考えられない。
こんな人間に育てた親を恨めば良いのか、単に私が馬鹿だっただけなのだろうか。




