凜古風さま
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「ブレインストリーミング」
ここは某企業の企画室。。。
大型トラックをテーマにした新しいスマホゲームについて、社員達がブレインストリーミングをしている。
簡単にいえば、案出ししている。
「ねぇねぇ?大型トラックで、何か思い浮かぶことってある?」
進行役が正面の人に聞いてみると。
「そうだなぁ、異世界転生かなぁ。ほら、主人公が中年ニートとかで、人生お先真っ暗でさ……交通事故に遭うじゃん。あれって、だいたい大型トラックだよね」
「なるほどぉ、ニートの上限年齢は34歳だけど、ニートですらなくなった中年無職が絶望しているのは確かで、異世界転生にワンチャンかける感じですね。トラック役はニート中年をブっ殺」
ふむふむ、進行役はホワイトボードに今の話をまとめながら、次の人に発言と促す。
「うーん。ブっ殺もいいけど、大型トラックといえば、変形してロボットになって、悪い組織と戦ったり、災害救助したりかなぁ」
「ありました。好きでした。変形シーンは、主に男の子が大好きな、浪漫ですよねぇ」
進行役も好きだったのか、きゃっきゃと、大型トラック変形といった話も、ホワイトボードに記していった。
「男のロマンで、大型トラックといえば、アレなんだけどなぁ……」
まだ発言していない一人が、何か言いたそうだ。どうぞっと、進行役がそろえた指をむけると。
「大型トラックといえばデコトラじゃないか。最近は、痛車界隈と連携して、すんごい美少女系デコトラも出現しているんだぞ・・・・・・」
「おおっ。令和のデコトラは痛デコですか」
「そうだ、演歌歌手が美少女ボーカロイドになった感じ」
「美少女ボーカロイドになら、トラックからトランスフォームできそうだな」
「よし、出てきた意見を、まとめますよ」
美少女ボーカロイドにトランスフォームした大型トラックが、無職中年を異世界転生させるのに踏みつぶすゲームですね。
「いいね、そう。虫けらっぽく、ぷちぷちっと」
「タイトルは、『生ごみ処理にも五分の魂』なんてどうだ」
「うん、踏みつぶす側の大型美少女ロボプレイヤーと、踏みつぶされないように逃げ回る無職中年プレイヤーと、で、参加者を募って、プレイすればいいんじゃないかなぁ」
「無職中年プレイヤーが、見上げると、大型美少女ロボのスカートの中がっ」
「おおう、そんなことすると、股間がつっかえて逃げる速度が遅くなる仕様にするか?」
「男だけじゃないか。っていうか、中年になると、そんなに元気かねぇ?」
「うーむ……」
出来上がったゲームに、大型トラックの要素はなかった。
【しいなの感想】
あるある(*´艸`*)