魔法3
父に相談してみたら魔法の勉強を許可してくれた。
きっと子供が将来野球選手になる、くらいのことを言っていると思っているのだろう。
そして今度魔法の熟練者にも合わせてくれると約束してくれた。
家にある書物なども読む許可ももらえてた。
難しい字もあるからまだ読めないだろうと笑い飛ばされてしまったが、実は中身は38歳
ある程度は理解可能だ。
書物を読んで勉強したが、大まかな原理は理解した。
使いたい魔法をイメージする、詠唱、魔力消費、発動
とこんな感じのプロセスだ。
物理法則などはもともと自分がいた世界と大きくは変わらない。
であれば自分自身はまだ魔法は使えないが、原理を考えてみば使えるようになる可能性はある。
まず、ある程度魔法は使える人は多い。
自宅で料理で火を使うのに主婦が火魔法を使う。
出先で飲み水になるようなものを生成する。
そういった生活に根差したものばかり。
そしてある程度の魔法詠唱など必要だが、一般的な主婦でさえ利用可能なものであることを考えると習得自体はそんなに難しいものではないということだ。
スポーツを新たに一から覚える、程度のもの。
趣味として遊ぶ分には誰でもできるし、極めようと思うとかなり難しい。
そんな感じだろうか?
となると、いわゆる魔力と呼ばれるものを使い物理現象として火をおこす、水を出すといったところか?
しかしなぜ詠唱が必要なのか?
『ん~わからん』
とりあえず魔法を使えるかどうか試してみる。
「えーと?なに?うわっ、はず!こんなん詠唱するのか?」
「火の精霊よ、我に力を貸したまえ」
そのとき、手から火の玉がでて一瞬大きく燃えて消え去った…
「びっくりしたー!」
制汗スプレーとライターで火炎放射器みたくして遊んだ中学生の頃を思い出した。