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【手記】帝元戦争

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 帝元戦争の歴史

◣        ◢


◆国境門~ジスターク~王都◆

 竜歴1215年17代皇帝キーステッド・ログ・クルスが即位してすぐに帝国は侵攻開始。

 挙兵を促し、要塞都市ザントガルツに兵を集結。

 国境門へと進軍し、アマツ平原にて大規模な攻防があった。

 クルス帝国には優秀な騎士が多く、ザイアス王国は苦戦を強いられ一時は王都付近まで追いやられた。

 だが、帝国の行いを良しとしない冒険者達が王国側に加勢したことにより、戦線は押し戻され国境門まで後退。長きに渡り硬直状態が続く。

 その状況に耐えかねた帝国側は砂港トゥアスより船団を形成して、スフィラ海峡を南下。港町ジスタークを占拠し、王都アルアスターに攻撃を始めた。

 王国軍が国境門まで出張ってたのが裏目に出て、王都の壁の一部が破壊される。

 だが、王都に攻め入る間もなく戻ってきた前線の王国軍との挟撃に遭い、ジスタークまで後退。

 帝国船団は帝国領へと引くも、スフィラ海峡で白い炎の柱がいくつも立ち昇り、帝国船団は壊滅した。


◆国境門~ザントガルツ◆

 ルナーナ大陸と呼ばれるエンディス大陸の南東に位置する島から、大量の魔族が帝都イクス・ガンナに向かって侵攻を開始。

 魔族は自らをダインの民と名乗り、ルナーナ大陸からほど近い港町フィースから上陸。

 エジック山脈を迂回するように西へと侵攻し、ザントガルツに押し寄せた。

 王国と戦争状態の中、ダインの民が押し寄せる。

 国境門での攻防戦が繰り広げられている最中、ザントガルツからの補給路、退路を断ち切られた。

 その結果、国境門で孤立した帝国軍は壊滅。

 ダインの民は王国軍の相手をせず、ザントガルツへ攻め込んだ。

 王国軍はダインの民が攻めて来ないことから国境門を越えて攻め入ることはせず、帝国とダインの民との戦闘を静観し続けた。

 兵力を欠いたザントガルツは、ダインの民の侵攻を食い止めることができずに決戦の舞台となる帝都まで後退する。


◆帝都◆

 帝都での決戦が始まると、帝都に備えられた魔導兵器がダインの民を屠る。

 曰く『魔導兵器の一撃は1000ものダインの民を消し去った』とされている。

 回転率は高くなかったとされているが、問題はその数。玉座の間の左右の外壁に取り付けられた2つの砲門に、可動式の4つの砲門が城下町に配置されていたらしい。

 1つにつき最低1発と考えても、それだけで6000近くのダインの民が犠牲になったと考えられている。

 すべての魔導兵器が同時に稼働したとするのなら、帝都周辺の元素が枯渇気味に陥る。

 放った元素が世界に還元されていくとはいえ、極端な元素の消費は元素の調和を乱す。

 それを敏感に感じ取ったエルフ達がダインの民と共に世界を乱す帝国へと攻め入る。

 精霊達が異変の中心地である帝都に集う。

 精霊達が動くということは、精霊信仰の厚い王国が再び戦争に介入してくるということを意味する。

 帝都で大規模な爆発が起きた。


 帝元戦争の終結は不明。


              作成者:カミル・クレスト

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